マスコミ取材・講演依頼各種お問合せ03-4455-4688
 
あなたの知らないV字研
セミナー開催予定
 

V字研メルマガ vol.52 「超速行動を可能にする4つの時間」

時が経つのは早いですね。もう2月も後半です。
いつかやろう…と思って何も行動を起こさないと
あっという間に時間ばかりが過ぎて行ってしまいます。

そこで今回は、スピードアップの秘訣についてお話します。

去る12月10日、弊社はお客様の希望者を募って
5Sベンチマーク企業見学会を開催しました。
合計で5社34人の方にご参加いただき、
岐阜市の2社を見学させていただきました。

そのうちの一社である?トコロ様は当地区NO.1の紙問屋です。
「ひとづくり」に大変熱心な会社で、提案力のみならず、
挨拶と5S、おもてなしの徹底ぶりが素晴らしい会社です。

その見学会に、K社のIさんが参加してくれました。
5Sに関心が高かった彼は、
?トコロ様の職場の心地よさ・美しさに大変感心しました。

そしてその翌日、Iさんは?トコロの中島専務に
見学のお礼を兼ねて次のようなメールを打ちました。

「見学会での質疑応答のときに、
『キレイの価値観を合わせるにはどうしたらいいのでしょう?
わが社では机の上をキレイにしようと言っても、
人によってバラバラで貴社のようにできないのですが…?』
という質問をさせて頂きました。

すると専務は『価値観を合わせるには 基準を作り、
幹部が点数をつける仕組みを作っています』
と答えられました。

その答えに『そうか!今はただ机をキレイにしようと
言っているだけでは、キレイな机がどんなものか分からない。
基準がないことが原因だったのだ』気付かせて頂きました。

会社に帰って早速上司に相談したところ、
『よし、やってみよう!』と賛成して頂きました。
そして上司にアドバイスを貰いながらチェックシートを作成し、
本日5人のグループで実施しました。

なかなか机が片付けられない人も、このチェックシートを見て、
『あっ!こういうこともダメなんだ』と
ずっと気付いてほしかったことに
簡単に気付いてもらうことができたのです。
今はとても嬉しい気持ちでいっぱいです」

これが、見学会の翌日の出来事です。
ビジネスの世界では、昔からスピードは熱意の表れだと言います。
すでにIさんの超速行動は、彼の上司とその仲間を
彼の熱意の渦に巻き込んでいます。

ではなぜIさんがこのように超速行動ができたのでしょうか?
物事が思考から実施完了するまでの時間を
下記の5つに細分化しながら考えてみましょう。

時間1.何かを観て聴いて「そうか!」と気付くまでの時間
時間2.気づきを「当社の場合はこうだよな…」と置き換える時間。
時間3.2を「よし、実施するぞ!」と決意するまでの時間。
時間4.3で決めたことを実行に移すまでの準備の時間
時間5.実行段階で要する時間

スピードアップしよう、時短を図ろうというと誰しも
時間5の実行段階でのスピードアップを考えがちです。
しかし、Iさんのスピードはその前段階の
時間1~4がすごく速いのです。
そして、ここが一番他社と差別化できるポイントなのです。

ではどうしたら時間1~4のスピードを上げられるのでしょうか?
時間1の「気づくスピード」は、
感度の良いアンテナを持つ、インプット力が問われます。
日頃から多くの学習会に参加して最先端のことを学んだり、
一流を見たり、現場に足を運んだりすることが大切です。

時間2の「置き換えるスピード」は、
瞬時に思考する習慣、描き力が問われます。
物事を抽象化してとらえ、例え話や図表、
フローチャート等で理解する癖をつけましょう。

時間3の「決意するスピード」は、決断力が問われます。
今決めずにまた考えよう…と思うときは、
明日に順延することのメリットとデメリットを比較しましょう。
メリットがなくデメリットが増えるようなら即決意しましょう。

時間4の「準備するスピード」は、率先垂範力が問われます。
「え~!そんなことやるの~?」という心理的抵抗を
「とにかくやるんだ!」と引っ張っていく強引さも必要です。

こうして分解すると、自分と会社の行動の遅さの原因が何なのか
よくわかりますね。

このメルマガを読み終えて、
もし気付くことがあれば、即決断しましょう!
すると、今日とはまったく違う3月を迎えられるでしょう。

 

V字研メルマガ vol.51 「時間をかけて覚悟をつくる」

皆さんは朝の連ドラ『マッサン』を観ていますか?

その中で最近、リンゴゼリーを作って食べるシーンが出てきます。
そのときの食べ方は、お皿の上にゼリーを富士山のように置いて
スプーンで山を崩すようにして食べる方法。
いわゆるプッチンプリンの食べ方です。

こんな食べ方、皆さんは最近していますか?
ほんの15年くらいまでは、プリンもゼリーも
こうやって食べるのが常識でした。

しかし、今やこんな食べ方は滅多にしません。
最近は、カップに入れたまま
スプーンで上から掬い取る方法に変わりました。

それを可能にしたのがパステルの『なめらかプリン』。
名前の通りそれまでの常識を超える柔らかさです。
開発し売り出したのは、現在は極上プリン専門店の
?スイーツマジックを経営する水谷義之さんです。

先日、水谷社長に『なめらかプリン』に開発秘話を
お聞きしましたので紹介します。
『なめらかプリン』を開発した頃、
水谷社長は外食産業のチェーン展開をしている
チタカ・インターナショナル・フーズ?の社員でした。

『なめらかプリン』は、当時のチタカの
恵比寿店の店長兼パティシエが
「最高級のプリンを作りたい」と思い
自分の脳裏に浮かんだ弾力が弱くとろけるようなプリンを
作り、自分の店に置いたことから生まれました。

が、このプリン、当初はまったく売れませんでした。
本来なら、販売中止になってもおかしくない業績です。
が、幸いにも彼は店長でした。
そのため、誰からも「売れないものをつくるのはやめろ!」と
いわれることはありませんでした。

また、彼はパティシエでしたので、
店長ですが店長会議に出る必要もありませんでした。
そのため、本社に売上不振を咎められることはありませんでした。

その結果、彼は売りたいプリンを
店頭に並べ続けることができました。
すると、少しずつですが売れ出しました。
買っていったのは近くに住む芸能人です。
用途は、楽屋用の手土産でした。

そこから「これは美味しい!」との評判が芸能界に広がりました。
それがTVのプロデューサの目に留まり、
TV番組で紹介され一気にブレイクしたのです。
水谷さんは、このときのマーケティングに大変尽力されたのです。

「私は一度も失敗したことがない。
なぜなら何一つ諦めていないからだ」と語ったのは
松下幸之助ですが、「良い」と思うものを諦めずに
提供し続けることができたことが成功につながったわけです。

近年は様々な事例やノウハウがインターネットやセミナー等で
簡単に手に入る時代です。
そのために「上手くいきそうなもの」を吸収し、
とりあえずやってみよう、と行動を起こす人は増えています。

しかし、それをやりきる人は少なくなっています。
中小企業庁の方が、「助成金の申請者は多いが、申請通りに
やりきる人が少ないので支払えない」と嘆いていましたが、
思い付きを企画にし、それを現実にしようとする粘りは
以前よりも薄らぎ、簡単に諦めているように思います。

ひとつのノウハウでも開発や取得に時間とお金をかけたものは
人は大事にします。が、簡単に手に入れたものは粗末にします。
現代の人が想いの実現をすぐにあきらめてしまうのは、
覚悟をつくる時間が足りなかったのかもしれません。

現在、水谷社長は?スイーツマジックで、
極上プリン「プレミアムプリン」を通販のみで販売しています。
それは、天然素材だけを用いている、1個600円。
5個3000円と実に高価なプリンです。

この高価で貴賓ある商品を売るために、
水谷社長はビトンやポルシェ、あるいはプレミアムモルツの
マーケティングを勉強したといいます。

逆に、同じプリンの中で意識した競合はなかったといいます。
真似ではなく、狙った市場に届いている
別の商材のマーケティングを学び応用する。
「絶対にやるんだ!」と腹をくくるには時間がかかるものですが、
覚悟はこのような時間の使い方から生まれるのでしょう。

失敗しない生き方のためにも、
今やりかけのことをもう少し粘ってみてはいかがでしょうか?

 

V字研メルマガ vol.48 「Japan Pride の本質」

前回、「Japan Pride」ともいうべき誇りを胸に
どこよりも早く海外進出し、世界シェアNo.1となった
工作機械業界No.1ヤマザキマザックさんのことを書きました。

今回は同じように、国内市場でのシェアは小さいものの、
世界市場No.1のメーカーを紹介します。
山口県岩国の旭酒造さんです。
会社名はほとんど知られていませんが、商品は有名です。

純米大吟醸『獺祭(だっさい)』。
世界で一番知られている日本酒です。
同社は昭和23年の創業以来、普通の日本酒を作っていましたが、
灘や新潟などの産地ブランドに適わない弱小メーカーでした。

細々とした経営を続けてきた同社ですが、
あるとき酒造りをする杜氏(とうじ)が
他の蔵元に移ってしまいます。
同社が地ビールレストランの経営に失敗し
多額の借金を抱えたのが原因でした。

蔵元にとって杜氏は社員ではありません。
杜氏の本職は百姓です。百姓は、冬場は暇です。
そこで百姓が冬の間に蔵元に入って杜氏となり、
酒造りを行って春になると帰っていく。
つまり杜氏は、専門技術をもった出稼ぎ労働者なのです。

その杜氏が来なくなったものだから、社長は悩みました。
酒を造りたくても造れないのです。
残された方法は、社長と社員のみで酒を造るしかありません。

ところが、社員ですから、
杜氏のように冬だけ働いてもらうわけにいきません。
夏場も働いてもらわないといけない。
それには、夏場も酒造りができる環境を整えるしかない。

そこで、夏場でも冬場と同じ気温が保てる
冷房の効いた工場を作りました。
製造方法は社長が知っていました。
社員は、オレ流のやり方にこだわる杜氏と違い素直です。
社長が思う酒造りができるようになりました。

商品は、付加価値が取れる純米大吟醸だけに絞りました。
原料を山田錦一本に絞り、自分たちで種籾を調達し栽培しました。

純米大吟醸をつくるときは、精米を行います。
米を削って良いところのみを残してそれを原料にします。
他社が24%で行っていたため、同社は23%まで削ります。
獺祭のラベルには「純米大吟醸 磨き二割三分 獺祭」と
書かれていますが、「磨き二割三分」はこの23%のことです。

米の77%を捨ててしまうのですから大変贅沢な製法ですが、
『獺祭』にしかない独特のフルーティな香があります。

同社はこの『獺祭』を欧米の日本料理店に直販で売りに行きます。
それにはレストランオーナーよりもシェフよりも
お酒を勧める係であるソムリエに認められないといけません。

そのソムリエが酒に求めるのは味や香りだけではありません。
「いつ、どこでどのように造られた酒なのか」
「誰がどのような思いで作っているのか」など、
酒が持つ「モノ、コト、ココロ」を持つ酒を求めています。
なぜなら、それを語ることで、
お客様に酒をより深く味わっていただけるからです。

日本の蔵元のほとんどは、商社を経由して酒を売ろうとします。
そのため、ソムリエに自社商品の「モノ、コト、ココロ」を
伝えられずにいます。それが売れない原因なのですが
『獺祭』は自らの足で売るに出かけていること、
そして上記のように、その内容が非常に濃く、豊富な日本酒なのです。

桜井社長は「酔うため 売るための酒ではなく 味わう酒」を
自社のキャッチフレーズにしていますが、
『獺祭』ファンは、上記のような脱・山地、脱・杜氏、脱・季節、
など「しがらみ破り」の物語も味わっているのでしょう。

足元に市場がなく、売れる市場を求めて
海外に出ていった点は前回号のヤマザキマザックと同じです。
そして、他社との違いを出すために、
これまでの常識を破った商品を作り出した点も同じです。

共通するのは「諦めない」ということ。
妥協しないために一番必要なことは、
ビジョン、理念を強く腹に落とすことです。

桜井社長も「杜氏が逃げた」等できない言い訳もできたはずですが、
それを一切せず、「味わう酒」を求めてくれる人がいることを信じて
常に突破口を常に探し続ける。
それこそが、Japan Prideの本質ではないかと思います。

旭酒造の社員の平均年齢31歳。
理念と意地を大事にし、成功するまでやり続ける
Japan Prideは、今、多くの若者たちに受け継がれているのです。

 

V字研メルマガ vol.42 肉食動物から草食動物へ進化する

新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。

起業して初の正月を迎えました。
今までと違うことは…といえば、経営者の末席として
新聞に掲載される中小企業経営者の「リーダーズボイス」に
これまで以上に関心が沸き、それに学んだことでした。

全国紙には大企業の経営者の年頭所感はたくさん出ています。
が、その多くは抽象論ばかり。
それより、地方新聞の中小企業社長の本音トークは
ビビッド感にあふれていて実に面白い。

中には成熟産業ながら「5年後には売上倍増、賞与も倍増」
なんてぶちあげる社長もいて、元気も頂けます。
そんな年頭所感を100社近く読んでいますと、
およそ今日的な経営の方向感が見えて来ます。

とりわけ今年は、リーマンショックから6年、
東日本大震災から4年。アベノミクスから2年。
急激な環境変化の怖さを経験した企業が、
水面下で打ってきた戦略が一定の成果を出す年です。

そこで今回から3回にわたり、「リーダーズボイスに学ぶ
2015年V字回復のトレンド」について記したいと思います。

第1回の今回は「構造改革」です。
構造改革は政治用語ですが、企業にも構造改革があります。
それは、景気変動の影響を受けない体質に変える、ということです。

そこで突然ですが、あなたは肉食動物と草食動物、
どちらが強いとお考えでしょうか?

当然、肉食動物ですよね。
ところが一昨年、ケニアのサバンナで私が見て感じたことは、
草食動物の方が強くて豊かなんじゃないか、ということです。

なぜなら、餌となる植物が無限に生えているから。
そのせいでしょうか。象やキリン、シマウマなど、
群れを成して実に悠々と歩いています。

これに対しライオンなどの肉食動物は確かにカッコイイ。
が、狩をしなければなりません。
これはとても大変なこと。
ケガをした草食動物がいなければ飢え死にです。

そのとき「もし肉食動物が草を食べることができたら最強だな」
と思ったものですが、
今、このような改革に取り組んでいる企業が多いのです。

キーワードは「仕入れない」ということ。

その分かりやすい例として自動車ディーラーを挙げます。
自動車ディーラーの利益は、主に2つの事業で構成されます。
第1は、自動車の販売。仕入れた自動車に利益を載せて売ります。
第2は、販売した自動車へのメンテナンスやサービスです。

このうち、第1の事業は、景気の影響を直接受けます。
また、メーカーが「売れる車種」を開発すれば大変儲かります。
逆にメーカーがデザイン的に売れない車を作ったら赤字です。
第1の事業は、景気次第、メーカー次第なのです。

しかし、第2の事業はそのような影響は受けません。
メンテナンスや修理はお客様にとってはどうしても必要なものです。
「点検も車検も親切だったあの店でしよう!」と支持されれば、
大儲けは出来ませんが、確実に稼ぐことができます。

この第1の事業から得る利益を専門用語でフローと言います。
流通によって得る利益だからです。
一方、第2の事業から得る利益をストックの利益と言います。
これまで蓄積から得る利益だからです。

構造改革とは、利益に占めるフローとストックの構成比を言います。
自然災害の影響や、為替変動などの環境変化が激しい昨今では
フローばかりに頼っていては安定した経営とは言えません。

そこでストックを増やそうと多くの会社が
第2の事業に力を入れるようになっています。
たとえば自動車ディーラーでも、販売台数が多い大手では
フロー:ストック=3:7の構成比です。
販売ではなく、既存客へのフォローやサポートで儲ける仕組みに変える。
これが企業の構造改革です。

景気変動や為替相場の変動の影響を受けやすいビジネスは
「仕入れ」をするビジネスだから変動を受けるのです。
逆に仕入れをしなければ、変動は受けなくて済みます。

つまり、肉食動物がむやみやたらに狩をしなくても、
目の前にある草を食むことで自然との共存共栄を図る。

そんな「脱・仕入れ」のビジネスを構築することが、
これからの重要な経営戦略ではないかと思います。

是非、そんな目で自分の会社やお客様の会社を見つめてみましょう。
草食男子が増えているとひところ問題になりましたが、
ストックに生きる草食企業は案外これからのトレンドかもしれません。

 

V字研メルマガ vol.41 自分のモチベーションを生かす道を探ろう

クリスマスも終わり、年の瀬。
皆さんの忘年会は終りましたか?

忘年会は望年会、新年会は信念会という人がいます。
こんな言葉を使う人には、来年はやるぞ!という
熱い決意を感じます。

今年は友人と行った忘年会は、文字通りの望年会でした。
私は単なる飲み会がったのですが、
いきなり友人が一冊の本をくれました。
本のタイトルは『99%の絶望の中にチャンスは実る』です。

この本の著者は東日本大震災で被災した
宮城県山元町生まれのIT企業の起業家、岩佐さん。
農業には素人だった彼が、6個入り6000円、1個当たり1000円の
超高級イチゴ『ミガキイチゴ』を開発、
町の復興にする寄与するまでの挫折と成功の物語です。

この本を前に、友人は私にこう言いました。
「来年は、このイチゴの仕事に賭けるよ」。

友人は、流通業系ではわが国屈指の敏腕コンサルタントです。
現在は、地方の名物や特産品を都心に紹介して地方創生につなげる
アンテナショップのプロデュースや、地方ならではの
素材を生かした加工食品の開発を支援しています。

今回、彼は縁あってこの『ミガキイチゴ』と出会いました。
都心に売り場を開拓し、もっと広く世の中に伝えて、
被災地の復興を支援したいと熱く語っていました。

そんな友人を見ながら、私はとても嬉しくなりました。
なぜなら、彼はリーマンショックの頃、
コンサルタント特有の悩みを抱いていたからです。

それは、クライアントの要望と
社会の発展が必ずしも正比例しないことでした。
当時の彼は主に大手流通業がお客様でした。
売上、利益を求めて拡大路線を取ります。

このことは、生活が便利になる良い面もありますが、
一方ではオーバーストア現象を招き、
売れない在庫、廃墟化する店舗を増やすことに繋がります。
そのような永続性のない世界に、彼は疑問を持ったのです。

人のパフォーマンスは
「情熱×スキル」によって発揮されるといいます。
スキル面は申し分ない彼でも、リーマンショックのさ中、
激変する業界構造に、モチベーションの使い途を
見失ってしまっていたのです。

そんな彼の転機となったのは、
自然食品のチェーン店の社長との出会いでした。
同社には大手メーカー品はほとんどありません。
並んでいるのは、醤油もマヨネーズも地方の名品ばかりです。

自分で現地へ行って、栽培法や飼育法を見て
そして納得したものだけを選んで販売する姿勢は、
NHKの『プロフェッショナル』でも取り上げられたほどです。

この社長の考え方と店のコンセプトに共感した彼は、
自分の「モチベーションの使い途はこれだ!」と目覚めます。
そして、地方のこだわりを持った生産者と
こだわりたい消費者のWin-Winを実現する
仕事をするようになったのです。

『ミガキイチゴ』は、まさにそれに相応しい商品です。
彼が使命感を感じ、熱くなるのも無理はありません。

世の中にはプロフェッショナルを目指し、
スキルばかり磨くことに尽力している会社が少なくありません。

が、スキルは外注によって補完することができます。
一方、いくらスキルがあっても、それを社会の役に立てたいと
願う情熱がなければ、そのスキルを発揮しても、
「こんなことやって何なるのか」の想いが残るだけでしょう。

ですから企業は、もっと「情熱」を高めるための教育に
チカラをいれないといけません。

人生には「ああ、自分はこの仕事をするために
この世に生まれたんだな。
今日まで辛いことや楽しいことがたくさんあったが
すべてはこの時のためにあったんだな!」と
思える瞬間があるといいます。

社員にそのような瞬間を作ってあげるのも
経営者の仕事です。そこまでいかなくても
素直に「来年はこれに賭ける!」と言える対象があり
仲間と共有できたら、ワクワクしますね。

望年会に信念会と続くシーズン、
文字通り、社員の皆さんが自分たちの希望と信念について
考え語り合う時間にしてはいかがでしょうか?

 

V字研メルマガ vol.35 コンサルタントは半歩先を語れ

先日、母の在所の岐阜県の世界遺産、白川郷。
ここで所要があり、日帰りで行って来ました。

すると、予想外の大雪に遭遇!
地元の人が「大変な日だ」と言うほどの日となりました。
驚いた私はその日の様子を次々とFacebookに投稿しました。
すると、次々と「いいね」が集まってきました。

同じような写真を何度も上げます。
そのたびにと1回当たりの「いいね」は減るものです。
が、この日はどんどこ「いいね」が押されます。

そんな「いいね」を見ながら、思い出したことがあります。
それは2007年。東京の帝国ホテルで
大手食品メーカーが主催する講演会の講師を務めた時のことです。

お客様のほとんどは大手流通業のトップばかりでした。
私の前年は、話題の「池上彰」さんでした。
内容は先方の担当部門の皆様やエージェントの皆様と
念入りに打ち合わせたものでした。

が、講演を終えたときの感想は、「受けなかった」でした。
誰かから、そのように言われたわけではないのですが、
講演だけで何百回も登壇していれば、雰囲気でわかります。
そのことは、壇上にいた私が一番よくわかっていました。

懇親会になり、私は大手食品流通会社の社長の隣に座りました。
同社は、当時で売上2兆円に迫る日本一企業です。
大変緊張したのですが、私の亡き恩師の親類だったことがわかり、
意外にも会話が弾みました。
そして、その会話の中で、グサリと刺さることを言われました。

「コンサルタントは半歩先のことを話さなきゃ。
今のことを語っていてはだめだよ」

ああ、自分の話が受けなかった理由はこれだと思いました。
常に3年先、5年先の情報を収集することが仕事の
経営トップの皆様には既知のことばかりだったのでしょう。
この「半歩先を語る」は、コンサルタントの本分です。
これができないと、コンサルタントではありません。

逆に今回、私が発信する大雪情報に「いいね」が集まったのは
大雪情報が、皆さんの関心の一歩先を行っていたからだと思います。
天気予報では「今後寒気はますます強くなるでしょう」と
伝えていました。
その寒さを、たまたま白川郷にいた私がリポーター役になって伝えた。
だから、皆さんの注目が集まった、ということです。

ではどうしたら、半歩先の世の中を読むことができるのでしょうか?
そこで私が行っているのが、
誰かが「流れがある」と教えてくれたことに対し、
現実をあてはめて考えてみることです。

たとえばマッキンゼーは、
企業は下記の7段階で変わると言っています。
1.会社の価値観が変わる→
2.会社の戦略が変わる→
3.会社の組織が変わる→
4.運営するシステムが変わる→
5.求められるスキルが変わる→
6.求められる人材が変わる→
7.会社の風土が変わる→

これを1年ごとに当てはめて考えてみるのです。
たとえば、会社の価値観が大きく変わったのは2009年です。
リーマンショックが起き、多くの会社が利益至上主義に疑問を持ちました。
「いい会社にしよう」「楽しい会社にしよう」と思う経営者が増えました。

そして、以後毎年、上記の流れでひとつづつ進化すると
今年2014年は「求められる人材」が変わる年となります。
「女活」「育メン」「障害者」などに代表されるダイバーシティに
注目が集まったのも頷けます。

そして来年は…会社の風土が変わる年です。
現在、私は環境整備の専門のコンサルタントとコラボして
複数の会社で4S(整理・整頓・清潔・清掃)を指導します。
企業内にダイバーシティが増えるほど、
一緒になって何かを生み出す感覚が大切になってきます。
4Sはそれには最適なのですが、
まさに風土を変えるニーズの予兆と言えるでしょう。

たまたま遭遇した大雪の「いいね」に励まされながら、
改めて「一歩先を語るのがコンサルタントの使命である」。
思いを強くしました。

 

V字研メルマガ vol.25 大河ドラマに学ぶ「軍師の条件」

今年の大河ドラマは黒田官兵衛を主人公とした『軍師官兵衛』。
黒田、と名字をタイトルにせず、「軍師」をタイトルにしたのは、
世の中が「軍師」と呼ばれる仕事人の生き様を描きたかったからでしょう。

「軍師」の仕事は、トップの右腕となり、
より良い策をアドバイスする仕事。
今でいえばコンサルタントかもしれません。

書店に行けばコンサルタント向けの本が多数並んでします。
『この一冊ですべてがわかるコンサルタントの基本』
『コンサル一年目が学ぶこと』
『年間報酬3000万円越えが10年続くコンサルタントの教科書』
それぞれよく売れているようですから、
世にコンサルタントを志す人も増えているのでしょう。

人が増えているということは、
それだけ専門分野が細分化されている証でもあります。
最近は、「経営コンサルタント」を名乗っても、
お客様には何ができる人なのかが伝わりません。

「集客コンサルタント」「日報コンサルタント」のように
何かの専門家であることを名乗らないと、
それを求めているお客様と出会うことができません。

このように細分化されると、
コンサルタントが提供するサービスはどんどん技術寄りになり、
「○○のやり方」を伝えるようになります。

このとき、注意しなければいけないことがひとつあります。
それは「やり方」を求めている人にやり方だけを伝えても
実効性はあがらない、ということです。

かつて、営業コンサルティングを専門にしている私の部下が
「ヒアリングのテクニック」という講座を企画していたので
企画段階で改善するよう注意したことがあります。
人の話を聴くヒアリング(傾聴)は、
技術ではなく、聴く人の姿勢の問題だと考えるからです。

ヒアリングを技術として教える場合、
聴き方のポーズとか、質問の仕方などを伝えます。
ただ、これらを技術として学んでしまうと、
その人は現場で応用が効かなくなる恐れがあります。

「何を言っても答えてくれない人にはどう聴けばいいのでしょう?」
という質問をいただくことがありますが、
このような人に足りないのは、「聴き方」ではありません。
「なぜ、私はあなたの話を聴きたいのか」の想いそのものです。

人はとかく他者を効率的に動かす術を求めます。
が、方法論を学ぶ前に、そもそも自分のあるべき姿を知り、
その姿と現実のズレを確かめないと問題解決はスタートしません。

そのことを私に端的に教えてくれたのが、
かつての大河ドラマ『秀吉』に登場した竹中半兵衛です。

同ドラマの第23回は『軍師の条件』というタイトルでした。
その中で自分の死期を悟った竹中半兵衛(古谷一行)は、
自分の後継軍師として選んだ官兵衛(伊武雅刀)に諭すように言います。

「官兵衛、軍師という者は戦術を説くことが大切ではない。
道を示すものだ。秀吉殿の軍師は策士ではなくて
道を説く導師でなくてはならん。優しさこそが最大の武器なのだ」

この言葉を96年の放映時に出会って以来、
私の中で念仏のように繰り返されてきました。
自分が指導する内容は、道を示すものなのか?
単なるテクニックの紹介に留まっていないか?です。

これに一番敏感なのがお客様で、
私がつい悦に入り、他社で成功した戦術ばかりを語ろうとすると
「私が聴きたいのはそういうことじゃないのです」
と叱られることがあります。

原子爆弾の使い方と同じで、テクニックも大事ですが、
テクニックの前の心構えや姿勢こそ
現代に欠けているものなのでしょう。

あれから18年、『秀吉』の続編とも言われる
今回の『軍師官兵衛』からも学ぶ点は多数あります。
意訳ですが「軍師は戦に勝つ方法だけを考えるものではない。
平時に国づくりをトップと一緒に考えるものだ」
と伝えるシーンもありました。

ドラマから軍師の生き方を学びながら、
安易なテクニックに走りがちな自分を諌めたいと思います。

 
各種お問合せ・ご相談

新商品開発、プレミアム人財の育成、営業力強化などのご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
各種お問合せはこちら
マスコミ取材・講演依頼はこちら

株式会社 V字経営研究所

株式会社V字経営研究所は、2014年4月に起業した、次世代経営チームの育成を支援するコンサルティング会社です。 「 事業と人財のV字回復するプログラム、あります 」 をスローガンに、企業の最重要課題である増収増益の実現と人財が育つ仕組みづくりを支援します。また、その実践を通じて社長が右腕と頼む次世代経営チームを育てます。次世代経営チームが強くなれば、今日出会ったお客様と、100年後も付き合い続けることができるでしょう。
企業がそのような100年ブランドへと成長することが当社の理想です。

PAGE TOP