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V字研メルマガ vol.69 「どっちが正しい?大塚家具の親子戦争」

「どっちが正しい?大塚家具の親子戦争」

前回、大塚家具のことを書きました。
そしたら、その日に出会った2人も経営者から
まったく同じ質問をされました。

「酒井さんは、先代(親父)と社長(娘)、どっちが正しいと思う?」

前回のメルマガは、どっちが正しい、とかではなく、
「企・業・絆」という、企業が取りうる3つの戦略について
皆さんにお伝えしました。

ニトリのような入り易い店を創る「業」を基本戦略とする社長と
来たお客さんを会員にし、寄り添う「絆」を基本戦略とする先代。
その違いをお伝えしたのですが、見方を伝えただけでは、
このメルマガの読者の皆さんには喜んで頂けないみたいです。

そこで今回は、私の見解をお伝えします。
大塚家具は先代の戦略の方が優れていると思います。

理由は3つあります。
第一に大塚家具で買う人は、「寄り添い」を求めているからです。

以前、「ヤナセユーザーはなぜレクサスに切りかえないのか?」と
ヤナセユーザーに尋ねたことがあります。
トヨタ車の方が、まず壊れないからです。

するとその人は「壊れたら、すぐに代車を持ってきてくれます。
代車に乗るのも楽しみなんですよ」と答えました。
壊れるというリスクを、ヤナセは同社ならではの
寄り添い力でカバーしているのです。

大塚家具のファンは、「絆」が命なのです。
そのようなお客様には、店が入りやすさは関係ないでしょう。

第二に、社長の戦略に独自性が感じられないからです。

社長がとろうとしている戦略は、
「ニトリのような」「IKEAのような」というように
他社の名前がついて紹介されている。
もうその時点で、差別化できていない証です。

マスコミが「ニトリのような店…」と書けば書くほど、
読者は本家本元の「ニトリ」が見たくなります。
そして、本家本元の方が優れているんだ、との印象を持ちます。
つまり、本来差別化したい他社の宣伝を
バンバンやってしまっているのです。

スポーツ選手で「松井二世」「イチロー二世」などと
言われた選手は山のようにいます。
しかし、彼らはまず大勢しません。固定のファンも造れません。

そして、本家本元の存在だけが大きくなっていきます。
それと同じことが、家具業界で起きてしまいそうです。

第3は、顧客リストを同社の最大の財産と考えれば、
家具販売の落ち込みをいろんな商材でカバーできるからです。

大塚家具は高級家具を購入した
顧客リストを何万と持っているはずです。
おそらく、そのリストは2000年以降に二世帯住宅を構えた
金満団塊の世代のリストだろうと思います。

その人たちはもう家具は必要ないかもしれません。
ただし、まだまだお金は使うだろうと思います。

彼らに対し、家具のメンテナンスはもちろん、
クルマや、家全体のメンテナンス、
あるいは自分自身の健康や資産のメンテナンス、
家族や友達との関係のメンテナンスなど
メンテナンスを切り口にしたリピート性の高いサービス商材を
各社とアライアンスを組んで提供することは可能なはずです。

「絆」が売りなのですから、
担当者がすべてのメンテナンスの窓口となり、
ユーザー宅にお邪魔してオーナーと茶話して帰る。
そんな総合メンテナンス会社への変身が可能ではないかと思います。

経営は、大きくするばかりが能ではありません。
少ない顧客でも、その顧客に「絆」を施し、
充実したサービスを提供し続ければ選ばれ続ける存在になることは、
老舗の旅館や料亭を見れば明らかです。

大塚家具は富裕層の顧客リストを持った会社なのだから
それを活かしてほしいと思います。

以上が私の意見ですが、皆さんはどう思われましたか?
外れた時は、どうぞ笑ってくださいね!

 

V字研メルマガ vol.68 「大塚家具の御家騒動から学んだこと」

「大塚家具の御家騒動から学んだこと」

8日、わが社は無事に開業一周年を迎えました。
偏に皆様の支えによるものです。本当にありがとうございます
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

そんなわが社の売りは、「企業の成長戦略の開発と実現を、
人材育成しながら支援する」というもの。

いくら良い事業計画を立案しても、
人が育たなければ絵に描いた餅。
だから、戦略を立案と育成を同時やる。

私には、至極当たり前のことをやっているつもりです。
が、多くのコンサルタントは、戦略は戦略、
人材育成は人材育成と分けて考えているようで、
よく「珍しいですね」と言われます。

そんな「戦略設計+育成」の立場から、ここ数か月間、
大塚家具親子による社長の座争いを興味深く見ておりました。

上場企業の親子対決ということで注目を集めましたが、
この二人の争いの本質は「前社長の戦略」と「現社長の戦略」の
どちらを獲るかという、戦略の争いでした。

一般に企業のマーケティング戦略には以下に示すように
「企・業・絆(き・ぎょう・はん)」の3種類があると言います。
企=くわだて =独創的で驚くような商品、サービスの提供
業=わざ   =安くて便利な商品、サービスの提供
絆=きずな  =お客様に徹底的に寄り添う「あなただけ」の提供

そして、企業は企・業・絆のどこにどれだけのウエイトを置くかで
特徴が決定づけられます。

例えば、以下は私のイメージですが
アップルは、企:業:絆=9:0:1、
ディズニーランドは、企:業:絆=9:0:1、
リッツカールトンは、企:業:絆=0:0:10、
しまむらは、企:業:絆=0:10:0、
そしてトヨタは、企:業:絆=3:5:2 となります。

では、大塚家具の場合はどうでしょうか?
前社長がとってきた戦略は、入り口で客に担当が付き
店内ずっとサポートする接客が一番のサービスでした。
これは「絆」に力を入れた戦略です。

一方、現社長の戦略は、ニトリやIKEAに近いと思われます。
これらの企業の戦略はデザイン性など「企」の要素もありますが、
多くの人は安いからニトリに行く。便利だから通販で買う。
でも別に会員ではない。つまり「業」に力を入れたものです。

大塚家具の親子の争いは「絆」か「業」かの争いだったのです。
これをホテル業界に喩えれば、
「絆」を重視したリッツカールトン路線で行きますか?
それとも「業」を重視したスーパーホテル路線で行きますか?
の選択です。

すると、このどちらかを選ぶかで、
会社そのものの仕組みが変わってしまうことがわかります。

マッキンゼーは、戦略が変わればそれから先、
組織→システム→スキル→人財→風土→価値観の順で
会社が変わっていくと言っています。
その流れで、「業」と「絆」でどう変わるか見てみましょう。

「絆」を選べば、百貨店のように店舗第一になります。
「業」を選べば、商品企画や物流が重要な会社になります。

「絆」を選べば、顧客管理がシステム上最も重要でしょう。
「業」を選べば、生産管理や販売管理がシステム上最も重要でしょう。

「絆」を選べば、接客力と商品知識が最も重要なスキルでしょう。
「業」を選べば、売り場づくりと商品開発が最も重要なスキルでしょう。

「絆」を選べば、インセンティブを重視した営業が多く必要でしょう。
「業」を選べば、人件費が安いパートさんが多く必要でしょう。

このような違いはそのまま風土の違いとなります。
そして、最終的には価値観の違いとなっていくのです。

大塚家具にとって「業」と「絆」のどちらが正しい選択なのか
私にはわかりません。
ただ、この選択は親子の顔を見て決めるものではありません。
決めるのは、これから家具を買おうとするお客様です。

新築住宅が増えるのか?二世帯住宅が増えるのか?
単身者世帯が増えるのか?可処分所得は上がるのか?
そこから生まれるニーズに応えるのが
「業」なのか「絆」なのかで選ぶべきなのです。

大塚家具は株主総会の結果、同社は「業」への道を選びました。
ニトリやIKEAとどう差別化を図るのか気になるところですが、
今後どのように進化するか、楽しみです。

 

V字研メルマガ vol.67 「新商品のアイデアは予期せざるものから」

「新商品のアイデアは予期せざるものから」

新年度になりました。
皆さんも、新たな気持ちに燃えていることと思います。

そこで今回は、新たな気持ちにふさわしいテーマとして
新商品のアイデア発見法をお伝えしたいと思います。

私が「発想法」とせず「発見法」としたのにはわけがあります。
「発想」というと机上に座り、紙とペンを持ち、
自分の頭でウンウン唸って考えるイメージがあります。

対して、「発見」というと「探す」イメージです。
唸って考えるのではなく、シャーロック・ホームズのように
眼鏡をもってウロウロ外を歩く。

すると、ある日「あ、これは!」とヒントが見つかります。
後はそれに自分流の解釈を加えて肉付けしていく。
そうやってアイデアを固めていくイメージです。

そんなアイデア発見法の代表的な例をひとつ紹介しましょう。
4月1日、「つけ麺」の生みの親といわれる
大勝軒の創業者・山岸さんが亡くなりましたが、
彼が発明した「つけ麺」は偶然から生まれたものでした。

以下は、ネット上の記事
「東京つけ麺の元祖『東池袋大勝軒』に迫る!
~ラーメンの歴史シリーズ その3~」からの引用です。
https://latte.la/column/14767340

「山岸氏は、修行時代から賄いとして残った麺を
スープと醤油を湯のみ茶碗に入れ、浸して食していました。
中野店の店長になってからもこのまかないを食べていたところ、
それを見ていたお客様の興味を惹き、食べてもらったら高評価でした。
『これをメニューにしたら売れるかもしれない』
と感じた山岸氏は試行錯誤を繰り返しました。
そして昭和30年、ついにメニューの一品として「もりそば」が完成しました」

つまり、最初から「商品を創るぞ!」と意気込んだのではなく、
自分が食べるためだけに「つけ麺」を作っていた。
そしたら、それがお客様にも受け、ヒット商品になったのです。

「つけ麺」は、ラーメン業界のイノベーションでした。
とりわけ私のような猫舌人間には、ラーメンを身近なものに
していただいたという点で、山岸さんにはとても感謝してします。

このような偶然から起きるイノベーションを
ドラッカー博士は「予期せざるもの」と呼んでします。
具体的には、「貴社にはこんな商品やサービスはありませんか?」という、
お客様から届いた思いがけない問い合わせです。

通常は、「申し訳ないがやっていません」と断ってしまう要望ですが、
それを断らずに、その中にヒントがあるのではないかと探します。
なぜなら、そこには問い合わせしてきたお客様の「確かなニーズ」があり、
それを提供できれば「買っていただける」可能性が高いからです。

山岸さんも、『これをメニューにしたら売れるかもしれない』と考えたのは
「それを見ていたお客様の興味を惹き、食べてもらったら高評価でした」と、
お客様のニーズがヒントになっていたからです。
逆に言えば、ハズレになる確率がとても低いのです。

成熟社会での商品開発は、
「投資→失敗」を繰り返すわけにはいきません。
ハズレを少なくするには、
誰かの確かなニーズがあるものを作ることです。
「技術」があるから創ったものではなく、
「ニーズ」があるから創ったものをマーケティングで広げる。
この順番を徹底するのです。

よって私は、新商品開発のコンサルを行うときは
常に「予期せざるもの」を探すところから始めています。
探し方は簡単です。
過去の受注伝票をめくる。営業日報をめくる。
その中に「予期せざるもの」がないかを探すのです。

見つからない場合は、これから半年かけて
そのようなオファーがないか、
すべての営業窓口に注意喚起し、記録を付けるのです。
すると、不思議なことに、必ず見つかるのです。
「予期せざるもの」に。

さあ、あなたも「予期せざるもの」探してしてみましょう。
ちなみに今年最初の私の「予期せざるもの」は、
新入社員研修のオファーでした。

どうやら新入社員に求めるスキルが
劇的に変わってきているようです。
私にとっては、今までやったことがない分野への挑戦。
どんな若者と出会えるのか、今からワクワクしています。

 

V字研メルマガ vol.66 「別れ方から逆算して考える」

「別れ方から逆算して考える」

4月になりました。昨年4月8日に創設された当社は
無事2期目を迎えることができました。
ひとえにご贔屓いただいた皆様のおかげです。
メルマガもお読みいただき誠にありがとうございます。

先日ある本を読んでいましたところ、
「一期一会」の意味の解説でこんなくだりを見つけました。

「一期一会とは、その人とはもう二度と会えないと考えて、
今の時間を大事にすること。それは、出会った瞬間に
その人とどのように別れるのか。
それを想定して付き合うことです」と書いてあったのです。

「いきなり別れることを考えるか?!」とビックリしましたが、
学校の先生などはそうかもしれないな、と思いました。
生徒はいつか卒業する。出会った瞬間から卒業する時のことを考えて
一緒の時間を過ごす。だから充実した時間になるということです。

そして、同じようなことがこのコンサルタントの世界で言えると
改めて、気づきました。といいますのも、
我が国の経営コンサルタントの草分けである
日本経営合理化協会の牟田学理事長の著書『社長学』に
次のように記してあったからです。

「コンサルタントにとって一番栄誉なことは
お客様から『先生、もう来て頂く必要はありません。
後は、自分たちでできますから』と言われることだ」。

これは、お客様との「理想の別れ方」を示したものです。
牟田先生は、クライアントの中に「できる人財」を育ててこそ、
一番価値のあるコンサルティングだと言っています。

これを読んだのは20年以上前ですが、
このような終わり方ができる仕事に憧れました。
そして、私自身はそこから逆算してコンサルティング内容を考え、
実践してきました。

ただし、このスタイルは大手のコンサル企業内では
アウトローなやり方でした。
とりわけ大企業のお客様が求めるコンサルティングには、
クライアントの経営戦略部門のアウトソーサーとして、
経営資源を分析し、新事業案を考え、海外展開する
グランドデザインを描くものがあります。

このスタイルのコンサルは、単価は高いです。
しかし、大きな欠点もあります。
それは、お客様側は戦略や制度を手に入れるものの人が育ちません。
当然、牟田先生の言う理想の別れ方はできなくなります。

そこで私は、独立に当たって
お客様のアウトソーサーになるのは辞めようと決意しました。

逆にお客様自身の手で問題の発見から戦略を立案し、
実践し、成功体験していただく。
そのためのメンターに徹することを基本スタイルにしました。

具体的には、テーマにもよりますが
期間は半年、1回の訪問は3時間程度。
同じお客様を6~12回訪問し、
課題解決をサポートするプログラムになっています。

その結果、昨年度の私の出張は通算で190日。
地元のお客様も含めほぼ毎日客先訪問する状態となりました。

では、牟田先生の言う「理想の別れ方」ができたのか?
というと…確かに、多くのお客様の社員さんが
逞しく成長していく姿をほぼ毎日、全国で見ることができました。

しかし、「もう来なくていいです」には、なかなか至りません。
なぜなら、一つの問題が解決すると
「次は、こっちの問題をお願いします」と
社内の別の課題に取り組む…という形で継続するからです。

これは今に始まったことではありません。
私には出会ってから20年以上のお付き合いになる
お客様が複数います。

これらのお客様からはひとつの課題が解決するたびに
「もう大丈夫です。後は自分でできます」と言われます。
が、数年後には違う問題で連絡を頂きます。
そしてそれを別のメンバーと解決します。
すると、「別れる」ではなく「長く続く」になるのです。

このような経験をすると、改めて「一期一会」の意味や
「理想の別れ方」を定義することの価値に気付きます。
「別れ方」から逆算して考えることで、
より充実した中身を求め、行動することができ、
結果的に「長く続く」になるのです。

ビジネスの世界に2年目のジンクスはないと思いますが
今期も「一期一会」を意識した、
真にお役に立てる仕事を続けていきたいと思います。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます

 

V字研メルマガ vol.65 「人心を一つにするポスター発想法」

「人心を一つにするポスター発想法」

すっかり春の日差しです。
畑では秋に撒いた種が芽吹き始めています。

私のクライアントでも、
ここ半年間で撒いた種が芽を吹く、
そんなタイミングを迎えました。

同社では現在、海外で行う新規事業を検討中です。
最初はスモールスタートですが、
アジアの勢いに乗って5年後には大きな
ビジネスにしていこうと意気込んでいます。

この半年間、仮説を立て、現地に行ってインタビュー調査をし、
ネット調査をしてニーズを探り、簡単な実証実験を実施。
ここまでで、事業のおおよそのアウトラインを固まりました。
いよいよ次年度は「テスト販売」を実施する段階です。

私が指導しているのはそのプロジェクトチームなのですが、
目下の課題は、テスト販売の社内予算を獲得することです。
テスト販売は現地で行いますから、設備の調達、人の採用、
教育などの投資が必要で、かなりの額となります。

ここで問題になるのが、自分たちが開発中のサービスを
役員に正確に認識していただき、
企画書を見た瞬間に「これはいい!」と、
判断していただくかです

現地のことをほとんど知らない役員が判断するのです。
「なんかよくわからん事業だな…」
「そんなニーズ本当になるのか…」など
二の足を踏まれるリスクは大なのです。

そこで私はプロジェクトチームのメンバーに
この新事業の広告案を創ってみるように指示しました。
「もし、この新規事業案を駅のポスターで宣伝するとしたら、
どんな写真を載せたデザインになるか」を考え、
実際に制作してもらうのです。

駅に張り出すポスターですから、
文字ばかりというわけにはいきません。
フローチャートを書いても見向きもされないでしょう。

注目を引くのは何といっても人の顔です。
それも、この新サービスを利用したお客様が
「驚いている顔」や、「問題が解決して喜んでいる顔」です。
顔にインパクトがあれば、なぜこの人は
そんな顔になったのだろうと興味がわきます。
そして、周囲の小さな写真や文字を読んでいただき
サービスの内容を、確実に短時間で伝えることができるのです。

一般に、ポスターなどの販売促進ツールは、
事業内容が固まってから広告会社に依頼し制作するものです。

しかし、企画の段階で作ることの効果ははかり知れません。
何よりプロジェクトに関与するメンバーに対し
「お客様のこんな笑顔を創るために頑張ろう!」
「世の中にこんな衝撃を与えるために頑張ろう!」を示し、
心を一つにすることができます。

さらに、このポスターが起点になって
「こんなサービスもやってみたらどうだろう?」
「大人だけでなく子供も楽しめるようにするには
どうしたらいいかな?」
など発想が膨らむ効果があります。

この方法は、ディズニーランドでも用いられている方法です。
ディズニーランドでは季節ごとにイベントを開催していますが、
そのイベントの中身は、以下の手順で考えています。
1)イベントのコンセプトを固める
2)そのコンセプトを元にした絵を描く
3)その絵を見ながら、そのイメージに合う中身を考える

先に中身ありきじゃないのです。
先にイメージを描いて、それを用いて関係者間で心合わせをします。
だからこそ、コンセプトにズレのない、
深くて独自性の高いコンテンツが生まれるのです。

私はこの方法を「ポスター発想法」と呼んでいますが、
企画途中で生み出すたった一枚のポスターが、
多くの力を結集する心あわせ効果を持っているのです。

そんなポスターづくりに着手して、
このクライアントはいよいよテスト販売に近づきました。
ポスターにはプロジェクトチーム全員の想いと、
調査をしてみてわかった現地でサービス展開を待つ人々の
思いが込められています。

私にとっても独立後初めて支援した
新規事業プロジェクトが社内でどのように評価され、
現地で期待通りの驚きと歓声をもって迎えられるのかどうか、
今からとても楽しみです。

 

V字研メルマガ vol.64 「夢を追い続ける高校球児の教え」

「夢を追い続ける高校球児の教え」

春の甲子園が始まりましたね。

私には今回の甲子園は特別な想いがあります。
私の息子は小学生のことスポーツ少年団で野球をやっていました。
その関係で、親である私も審判やスコアラーとして
野球を手伝っていました。

そのとき接触していた子供たちのうち
2人が今回、レギュラーとして甲子園の土を踏んでいます。
2人とも体格が特段大きかったわけではありませんが、
当時から普通の子たちとは明らかに違う点がありました。

何よりも野球に賭ける情熱が違いました。
本人も親も「将来はプロ」と思っていました。
当時から親さんは「うちの子には野球しかありませんから」
とおっしゃっていました。
今回、甲子園の舞台に立った彼らは、
夢への階段をまた一つ上ったのだと思います。

また、練習熱心さが違いました。
ノックを浴びている最中、監督から罵声を浴びてもヘコタレません。
「もういっちょ」と大声を出し球が取れるまでノックを求めていました。
打てない試合の後は居残って泣きながら素振りをしたり、
遠投をして肩を鍛えていました。

その練習は毎日毎日、ほんの少しでも
自分の限界を伸ばそうとしているようでした。
彼らの場合、その気持ちが、普通の親子より強かったのだと思います。

今回、甲子園という夢舞台に立った彼らを見ていると
人間が成長していく上で大切なことは
『大きなビジョン』と、『毎日の少しずつの積み重ね』。
つくづくこの2つが大事だな、と思います。

このことは組織の成長の上でも同じです。
企業は、「将来はこうなりたい!」あるいは「こうでありたい!」
というミッションやビジョンを掲げます。

そのミッション・ビジョンの実現に向けて必要なのは
毎日の少しずつの積み重ねです。

先日、『カンブリア宮殿』を観ていたところ、
立ち行かなくなった豆腐屋の再生物語をやっていました。
数字ばかり追い求めて従業員がやる気をなくし、
品質劣化を招いて立ち行かなくなってしまった豆腐メーカー。

そこに相模屋食料という大手の豆腐メーカーが指導に入り、
立て直していく話でした。
このとき、相模屋の社長は指導先に対し
「安心・安全でおいしいお豆腐をつくる」というビジョンを示しました。

そして、2つの守るべき行動指針を掲げました。
「おいしいお豆腐は、元気な挨拶から」
「安心、安全でおいしいお豆腐は、『身だしなみ』から」

「おいしいお豆腐」を創るために日々積み重ねる行動の基本が、
元気な挨拶と身だしなみだと示したのです。
外部から見れば、「なんだ、そんなこと当たり前じゃん」のことですが、
ここに当事者意識を加味すると、次のようになります。

「私たちは、絶対においしい豆腐を造る」
「そのために、諦めずにいい挨拶をし続ける」
「そのために、誰が何といおうが身だしなみを整える」

つまりプライドです。
ビジョンの実現のために挨拶や身だしなみに
プライドをもって取り組むという決意です。
そして、その決意がこの会社の風土を新しく変えていきます。

このような、決意を込めた行動指針をクレドといいます。
今日、クレドを掲げる会社は、少なくありません。
ただ、多くの会社でクレドがクレドとして機能していない現実を見ます。
書いてあることがなかなか徹底できないのです。

その原因の多くは、ビジョンの喪失にあります。
策定した頃には明確だった「何のためのクレドなのか?」が失われてしまい
いつしか「クレドに書いてあるから挨拶する」という
身のない行動になってしまっているのです。

なかなか徹底できない会社は、目的を思い出してみましょう。
自分たちは将来どうなりたかったのか?
そのための中間地点として、自分たちが目指す甲子園はどこなのか?

その上でもう一度、自分たちのクレドを見れば
「今日は、これをやり切ろう!」というプライドが生まれ、
身のある行動に繋がるでしょう。

「夢のために、誇るある練習を」。
7年前に自分が教えた球児たちの姿に、
今、夢のかなえ方を教わっています。

 

V字研メルマガ vol.63 「今のコンサルタントに必要なスキル」

「今のコンサルタントに必要なスキル」

決算間近ですが、先ごろシャープが
3000人をリストラすると発表しました。

こういうニュースを聞くと私は、
「独立したコンサルタントが増えるなあ…
ライバルが増えそうだなあ…」と考えてしまいます。

そこで今回は、これからコンサルになる人に、
今の時代に求められているコンサルタントのスキルについて
お伝えしたいと思います・

先日私は、自分が所有していたマンションを売りました。
このとき、不動産仲介屋さんに来ていただいたのですが、
驚いたことがありました。

不動産仲介業の営業というと、
その時の物件選択力と、説明力、及び会話の面白さなどが
最も必要なスキルなんだろうと考えていました。

ところが、今の時代に必要なのはそんなスキルではありません。
その不動産屋さんのもっとも大事な仕事は、私のマンションを
物件情報として、ホームページにアップすることだといいます。

載せる写真の数は、30カット。
加えてグーグルアースの様な360度ビューの
映像も載せるといいます。

それらを撮影し、アップする。
このとき営業マンに必要なスキルは
美しい写真を撮影し、ホームページに
的確に情報をアップするスキルとなります。

ひと言でいえば物件情報発信スキルです。
そして、このスキルをこそことが今日の不動産屋には
接客スキル以上に重要なスキルなのです。

このようなスキルの変化は
私の属するコンサルタント業界でも発生しています。

インターネットが普及する前、
必要な知識は経験から得るか本から得ることが中心でした。
よって、よく本を読んだ人や経験豊かな人が講師になり、
知識を提供するだけで喜ばれました。

しかし、現在は違います。
情報だけなら、ネットからどんどん吸収できます。
そのため、お客様がコンサルタントに求める能力が変わってきました。

今日、お客様が求めているのは、自社の課題解決のために
そうして得た情報を、どう活かすかです。
それには講義を聞き、マニュアルを読むだけでは足りません。

同じ問題を共有している仲間通しで考え、議論して、
その中から、「ここを変えないといけないんだ!」
「そうか、そうすればいいんだ!見えてきた!」
「でも、それをやり切るにはどうしたらいいのだろう?」
と気づかないと、問題を解決することはできません。

よって、どれだけ一緒に考える「気づきの場」を提供できるかが
コンサルタントに重要なスキルになってきています。
いわゆるファシリテーションやコーチングのスキルです。

今年の大河ドラマ『花燃ゆ』の中に
松下村塾の学びのシーンが何度も出てきます。
ここで塾生たちは松陰と車座になって
当時直面していた日本の課題について議論しています。
松陰一人が前で講義し、皆が聞く講義スタイルは出てきません。

一方、長州藩のエリート藩士が通う明倫館という藩校があります。
こちらでの学びのシーンも何度か登場しましたが、
講義スタイルは、前に講師がいて、書を読み、
生徒がそれを並んで聞くという昔ながらのスタイルで、
松下村塾とは対照的でした。

演出家がわざと対照的に描いているのかもしれませんが、
松陰のようなひとり一人のモチベーションを上げ、
かつチーム力を高めることができる
コンサルタントが求められているのです。

そして、このことに気が付いているコンサルタントが
まだまだ少数なのです。
近年はコンサルタントが急増していますが、
その多くは旧来の知識付与型の人たちです。
お客さまのニーズの変化に早く気付いてほしいと思います。

なお、新しい何か得るためには、
古いものを捨てていく必要があります。
不動産も手放すと決めてから心が軽く、
フットワークも軽くなりました。

どんどん捨てて、どんどん軽くなって
そしてから新しくなっていきましょう!

 
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株式会社V字経営研究所は、2014年4月に起業した、次世代経営チームの育成を支援するコンサルティング会社です。 「 事業と人財のV字回復するプログラム、あります 」 をスローガンに、企業の最重要課題である増収増益の実現と人財が育つ仕組みづくりを支援します。また、その実践を通じて社長が右腕と頼む次世代経営チームを育てます。次世代経営チームが強くなれば、今日出会ったお客様と、100年後も付き合い続けることができるでしょう。
企業がそのような100年ブランドへと成長することが当社の理想です。

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