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V字研メルマガ vol.55 「気づきの多い人財育成法」

前回のメルマガで、2月は研修シーズンです、
とお伝えしました。
あなたの会社では研修は盛んですか?

先日、ある印刷会社様の工場見学をさせていただきました。
その会社は、5Sが行き届いているうえに、
経産省が認定する「おもてなし経営企業選」にも選ばれ、
なおかつ経常利益は10%を超えるとんでもない会社です。

東京都秋川市に工場がある水上印刷株式会社。
http://www.mic-p.com/
従業員数は総勢250人という中小企業です。
TKCが発表している経営指標によれば、
「紙に対する印刷業」の黒字企業の平均経常利益率は3.1%。
同社がいかに図抜けているかわかります。

その高収益の秘密はどこにあるのか?
興味津々で学ばせていただきました。
そして、様々な説明の中で私の関心はある一点に釘付けになりした。
それは、従業員一人当たりの研修受講時間です。

なんと、年間122時間。
労働時間は1800時間ですから、その6.8%を研修に使っています。
一日8時間労働ですから15日も研修を受けていることになります。
一年でほぼひと月、研修ばかりの月がある計算です。

研修の内容は基礎的なものから専門性の高いものまでさまざまですが、
一年間に走る教育プログラムは200回を超えます。
それによって多くの有資格者が生まれています。
「DTPエキスパート」「マーケティング解析士」は取得率業界No.1。

他にも「プロモーションマーケター」や「印刷技能士1級、2級」
「インターネットマーケティングアナリスト」なども多数います。
つまり、高スキル者がとても多いのです。

高スキル者が多いとアウトプットする仕事のレベルは上がります。
よって、よりレベルの高い仕事を受注することが可能になります。
それが同社の利益率を高くしている要因のひとつです。

が、同社は利益のためだけに研修を受けているわけではありません。
誰でも経験があると思いますが、研修を受講しますと
講師の言葉や同じ受講生との会話がヒントになって
目の前がパーッと開けたと感じる瞬間があります。

あるいは、頭の中のあちこちに点在していた情報が
ピピッ!とつながって一本の線となり
「そうか、そういうことだったんだ!」
「なんだ、こうすれば良かったのか!」と
閃くことがあります。

このように現状を打破するための「気づき」を得ることこそが
研修の一番の効果だと私は思っています。
研修は何かのスキルを身に着けるためでなく、
実は「行動を変えるためのキッカケ」をくれるものなのです。

そのため、研修を多く受講した人ほど気付きが多く、
新しいことにトライしてみようと思う人になります。
気付きが多い従業員が多数いることから生まれる様々な改善提案や
即実行に移す超速行動等もまた、
同社がより多くのお客様に評価される要因なのです。

では、同社の中で誰が一番研修を受講しているのでしょうか?
ちょっと意地悪でそんな質問を幹部の人にしてみました。
すると…答えは「会長」でした。
なんと、会長が一番勉強しているというのです。

それどころか、同社では「仕事が一杯で研修に出られません」
という言い訳は禁止です。そんなことを言おうものなら
「仕事をやっている暇があったら勉強しろ!」
と叱られるといいます。

仕事よりも勉強が大事だと言わんばかりの表現ですが
真意は、「仕事の段取りを工夫して勉強する時間を創れ」です。
それができるのが、同社が求めるプロフェッショナルなのです。

この言葉に説得力があるのは、会長自身が一番勉強しているからです。
トップが勉強すれば、部下はそれにならって勉強します。
逆にトップが勉強をしなければ、部下も勉強しなくなります。
トップの学ぶ姿勢こそが、全従業員のお手本になっているのです。

人づくりこそが企業永続の原点。
勉強をしすぎて倒産した会社の話は聞いたことがありません。
今どの会社でも一番ほしい人材は
気づきの多い人財です。
それは、より多くの勉強から生まれるのです。

私も忙しさにかまけて自分の勉強をないがしろにすることがあります。
が、今回頂いた同社の会長の言葉
「仕事する暇があったら仕事をしろ」を肝に銘じて
気付きを増やすための勉強を重ねていきたいと思います。

 

V字研メルマガ vol.44 加速度的に部下が伸びる『成長ノート』とは?

「OJT受講側もメッセージを発信しよう」

酒井英之様おはようございます。

昨日は新成人の日でしたね。
あなたの身近に今年二十歳になる人はいましたか?
いたら、きっとにぎやかな日々だったでしょうね。

私の場合は、新年早々、新成人ではありませんが、
お客様の会社の22歳の若者と話す機会がありました。

何とも初々しい一年生。
彼はまだ配属未確定で、あと半年は間いろんなセクションを周ります。
現在は、私の教え子である超有能な女性リーダーの下で
バシバシ鍛えられている最中です。

そこで、私は彼にアドバイスをひとつしました。
それは、自分の「成長ノート」を作ること。
教官や先輩から教わったことをとにかく書いていくノートです。

作り方は超簡単。
大学ノートを一冊買ってきて、教わったことを書きます。
それを一日の終わりに教えてくれた教官に見せます。
そして「ハンコください!」と要求します。

教官は内容を見て、「これで良し」と思ったらハンコを押します。
必要に応じ、赤ペンでコメントも書きます。
自動車教習所の『見極め印』と同じですね。

教官に見せるのは毎日ですが、
週に一度は、「成長ノート」を教官の上司にも提出します。
上司も同じようにハンコを押して返します。
上の人にも見てもらうことでモチベーションが上がるのですが
「よく頑張っているね」などと声がけされるとなお効果的です。

こうやって「成長ノート」を作り、
教官に見てもらうと情報が整理され、不明な部分がなくなります。
また教官も、何度も同じことを聴く部下に対し、
「ノートに書いていたよね」と言うだけで済みます。

そして何よりも、こうやって作り上げた「成長ノート」は、
「自分も駆け出しの頃はこうやって頑張っていたのだなあ」と、
いつしか初心を思い出すためのかけがえのないツールとなります。
そして、「あんなに頑張れたのだから、これからもきっと
頑張れるはずだ!」と自分で自分を励ますことができます。

国民栄誉賞の王選手が「日記は読み返すと勇気が出る」と
話していましたが、それと同じ効果ですね。

以前、ある機械メーカーの20代の社員Fさんとその上司に
「成長ノート」を作るよう、指導をしたことがあります。
Fさんは新人ではありません。
20代半ばで、ある機種の組立が出きるスキルの持ち主でした。

そんな有能なFさんを、会社は多能工に育てたいと思っていました。
そのため、今までと違う機種の組立ができるよう、
部署を異動して半年間の訓練を受けることになったのです。

異動後、Fさんは毎日「成長ノート」を書きました。
必要に応じ写真や図面、作業手順書のコピーも添付しました。
細かい字でビッシリと書き込んでいます。
その熱心さに教官役の班長も赤ペンで応えました。

こうして出来上がった2冊の彼の「成長ノート」は、
持った時にズシリとした重みを感じるものとなりました。
そして、Fさんは予定より早い3か月後に見事、
その機種の組立スキルを身につけることができたのです。

が、上司である課長の要求はそれだけに留まりませんでした。
「これでは組み立てられるようになっただけだ。
修理依頼が来たら修理できないだろう。
修理ができる班長と自分が何が違うのか、それを考えてみよ」。

そう言われたFさんは、班長との違いを分析しました。
そして個々の部品や材質のことに関して、
自分の知識が足りないことを知りました。
表面的な知識だけでは、いざというときにお客様の役に立てない…
そう気が付いた彼は、新たに学んだ部品や材質のことを、
自分の「成長ノート」に書き足していきました。

こうしているうちに、Fさんは組立方法などで改善した方が良い所に
気づきました。そしてOJT受講者ながら改善提案を2つ提出。
この姿勢は周囲を驚かせ、副社長から社内表彰を受けたのです。

「成長ノート」を点けることで、Fさんは加速的に成長しました。
それはFさんが課長や班長に対して
「今、私はとてもワクワクしています!」
「自分の疑問だったことが解けて、前に進めます!」などの
メッセージを、ノートを点けながら発してきからです。
教官はそれに応え、さらにFさんに期待した。
だから成長スピードが増したのです。

OJT指導時に教える側がメッセージを発するのは当然です。
が、教えられる側も「学ぶ態度」でメッセージを発信しているのです。

冒頭の22歳の若者も、幸運なことに厳しい教官に恵まれています。
ぜひ教官からより多くのものを引き出し、吸収できるかは
自分のメモをとる姿勢次第。

残念ながら私の話を聴きながら頷くだけで
メモを取らなかった彼ですが…(泣)、
早速改めてくれたらなあ…と思います。

 

V字研メルマガ vol.39 職場をディズニーランド化する方法

クリスマスはいかがお過ごしでしたか?
コンビニでもレストランでも、店員さんがサンタの帽子や
衣装を着てムードを盛り上げてくれてましたね。

こういうお店はいいですね。
お客が行って「わぁ、楽しいなあ!」と感じる店は、
何よりも店員たち自身が楽しんでいる店。
店の雰囲気を作っているのは、何よりも店員さんの姿勢です。

その際たるものはディズニーランド(TDR)でしょう。
あの空間で店員であるキャストの皆さんに笑顔で挨拶されたり
思いっきり手を振られると嬉しくなりますよね。

「TDRの来場目的は何ですか?」アンケートでも
開園当初はアトラクションが1位でした。
が、現在は、アトラクションは3位に後退。
2位はショウ。そして1位が環境です。

環境とは「ここに来ると子供がパパをもっと好きになる」
「ここに来ると友達だった2人が恋人になる」
のように、空間そのものを楽しむことをいいます。
その空間の温度は、キャストが自ら楽しむ力で決まるのです。

そんなTDRに対し、「ライバルはTDRです」と堂々と
宣言している会社があるので大変驚きました。
岐阜市にある日本ウエストン㈱です。

日本ウエストンは、製造業のお客様から
工場で使うウエス(機械の油を拭くぞうきん)を回収し、
クリーニングし、再び使えるようにして納めるリサイクル会社です。

決してアトラクションやパレードをしている会社でありません。
巨大な洗濯機が立ち並ぶ汚くて油臭い、大変地味な産業です。
それなのに、「ライバルはディズニーランド」なのです。

その日本ウエストンに、先日、
私はクライアントの社員さん29名とともに見学に行きました。
目的は理念経営と実践的「環境整備」のベンチマークです。

同社は、「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞2013を受賞した
知る人ぞ知る会社です。
以前見学に行かせていただいた時に、社員さんたちが礼儀正しさと
徹底された環境整備が行き届いているので大変驚きました。

ウエスという汚れたものを扱っているのに
ゴミはもちろん、埃ひとつ落ちていません。
TDRでは床のキレイさについて「赤ちゃんがハイハイしても
大丈夫なキレイさを保つ」と定義していますが、
まさにその状態でした。

また、天井を見上げても、蜘蛛の巣はおろか、
埃がたまったところ、ペンキが剥がれたところひとつ見当たりません。
外注せず、すべて自分たちでやっているとのことでした。
そのために高所作業車の運転免許も取得したと言います。

そこまで徹底するのは、なぜでしょうか?
臼井社長にその理由を聴きました。

すると、職場を社員が輝くステージに変えるためだといいます。
同社には多くのお客さまが見学に訪れます。
そのとき心を込めた挨拶をし、清潔にしていると
お客様が感動し「凄い!素晴らしい」とほめてくれます。

この「ほめ言葉」に社員の皆さんのモチベーションが上がります。
同社には、障がいを持った人も正社員として大勢働いていますが、
人に見られ、褒められ、認められることがやりがいになっているのです。

ここまで聞いて、TDRをライバルだという理由が分かりました。
TDRの運営方針は4keyと呼ばれる「SDSE」です。
S=Safety 「安全」
C=Courtesy 「礼儀正しさ」
S=Show 「ショー」
E=Efficiency 「効率」の頭文字です。

このSCSEを徹底するために、
TDRは人一倍環境整備に力を入れています。
環境整備によって園内の安全が保たれ、
決められた時間に同じことを続けることで人は礼儀正しくなります。
美しい環境は見る人を楽しませ、多くの改善点が見つかります。

逆に言えば、どんな会社でも環境整備を徹底すれば、
自社内にSCSEを実現することができます。
すると、職場がTDRに変わります。

TDRがライバルになる職場づくり。
あなたも考えてみてはいかがでしょうか?

 

V字研メルマガ vol.28 HRだけじゃない松井選手の魅力

私は今、特別な思いで季節外れの高校野球に注目しています。
なぜなら、私がコーチとしてかかわった球児たちが
来年の「春の甲子園」を目指して、各地区で戦っているからです。

このうち2人は岐阜代表・東京代表として出場確実です。
甲子園で対決してくれたら夢のようだな…と夢は広がります。

夢を見て挑んできた子供達が、その夢を追い続け
その夢を現実にしているのは素晴らしいことですね。
野球が好きで、その道をひたすら追い続ける姿勢は
既に私をはじめ多くの人を勇気づけています。

近年は、彼らのように○○一筋の行き方を
選択する子供たちが増えているようです。
もちろん、甲子園大会の当日、彼らがレギュラーとして
グラウンドに立っているかどうかはわかりません。
が、仮に甲子園に立てなくても、
一筋の生き方は、選手自身に多くの学びをくれることでしょう。

先日、その価値を痛切に感じることがありました。
某社の大卒新人のK君が、
その会社での自分の夢を語るのを聴いたときです。

彼は、甲子園で有名な横浜商業(通称Y高)の出身でした。
小学生の時は、その地区で知らないものがいないくらいのホームラン王。
プロ野球選手を夢見てクラブチームに入ったものの、
中学2年の時に骨折。一時的に野球ができなくなりました。
が、甲子園への夢を断ち切り難く、Y高に進学します。

そんな彼が野球を始めたきっかけは、松井秀喜選手でした。
松井選手がホームランをバンバン打つ姿に憧れたのです。
そして、自分もホームランをバンバン打つことで、
松井選手になれると信じて打ち込んできました。

しかし、松井選手のようにはなれませんでした。
Y高では、100人もの同じ夢を見る選手と切磋琢磨する日々。
ケガだけはしないように注意したものの、再びケガをしてしまいます。
その結果、最後の夏は、ベンチ入りするものの出場機会なし、
甲子園にも届かず野球人生を終えたのでした。

が、彼はプレゼンテーションで驚くべきことを
社長や役員、同級生の前で宣言ました。
なんと「わが社の営業部員として松井選手のような
ホームラン王になる」と宣言したのです。

彼は、野球を辞めてから気が付いたのです。
彼が好きな松井選手はもちろんホームランをバンバン打つ
選手でしたが、彼に魅力はそれだけではありませんでした。

・絶対に人の悪口を言わない穏やかな性格
・誰に対しても礼儀正しい姿勢
・ここ一番で仲間の期待に応える強い責任感
・決して偉ぶらずファンを大事にするやさしさ
・師匠の言うことを素直に聞く態度

これらの彼の生き様、姿勢なども
彼が松井選手に憧れた理由だったのです。

彼は、そんな松井選手を目指すと言いました。
同社の素晴らしい商品を多くの人たちに提案する。
すると松井選手がホームランを打つことで多くの人を喜ばせたように、
自分も多くの人を喜ばせることができる、と語ったのです。

私は彼の話を聴いていてとても驚きました。
夢を目指して夢に破れることは誰にでもあることです。
そのときに、その事実を「だからダメなんだ」と捉えるのか、
「これは何のチャンスだろう?」と捉えるのかで
人生は大きく変わります。

彼は自分の人生を後者に捉えたのでした。
そして、自分の野球人生をホームラン王になるべき
新しいフィールドに置き換え、そこでの意義を見出したのです。

K君のプレゼンを聴きながら、
改めて一筋に夢を追う生き方の素晴らしさを思いました。
そして、K君、T君、B君など夢を追っている青年に感謝しました。
「勝っても負けてもかまわない。夢を追っているだけで素晴らしい。
こんな田舎のおじさんを勇気づけてくれてありがとう!」

 

V字研メルマガ vol.23 期待を伝えるのは言葉より環境だ

プロ野球のドラフト会議が終わりましたね。
報道で見る限り、意中でない球団に指名されて涙する
不幸な人はおらず、よかったですね。

彼らは今、指名した球団から、そして自分の恩師や仲間から
「〇〇チームの星に!」と期待をかけられ、
自分自身も「□□さんのような選手に成りたい!」と
期待を胸に膨らませていることでしょう。

なかには、ロッテに2位指名を受けた京大の田中英佑投手のように
大手企業から就職の内定をもらいながらも
父親から「地獄を見て来るのもいいんじゃないの?」と言われ、
プロ入りを決意した人もいます。

彼の父親の言うように、今日は幸せいっぱいの選手も、
これから凡人には想像できないような「地獄」を見ることでしょう。
そのとき、今と同じような自分への期待を感じらるかどうか。
そして、自分で自分に期待できるかどうか。
そこが大成できるかどうかの分かれ目ですね。

このことはプロ野球選手ばかりの話ではありません。
ビジネスも撫でも同じです。

私は某大手IT企業のコールセンターの現場力を高めるための
現場リーダー養成研修を毎年行っていますが
つい先日の研修で次のような話を聞きました。

この研修では、受講生に
「自分がこの会社に入ってモチベーションが下がった瞬間」
を思い出していただきます。
そしてそこから何がキッカケで立ち直ったのかを
仲間に語っていただくセッションがあります。

先日、この研修に参加していた30代のKさんは、
自分がまだ派遣社員だった頃の話をくれました。
彼はなんだか仕事に自信がなくなり、会社に行く気がしなくなり、
一週間、無断欠勤したことがあったといいます。

このとき、彼の上司だったTさんは、彼に連絡してこう言いました。
「Kさんさあ、とにかく会社に来いよ」

しかし、Kさんは行く気になれませんでした。
そのことをSさんに伝えると、Tさんは次のように言いました。
「俺はお前を目いっぱいフォローするからさ。
お前が会社に来なければフォローしてやりたくても
フォローしてやれないじゃん」。

そこまで言われて、ようやく会社に行く気になったKさん。
Tさんはそれを喜び、「どうだ?順調か?」とよく声をかけてくれました。

暫くしてKさんは別のグループに配置替えになりました。
新グループに馴染んできた頃、
彼は、そのグループについてのある事実を知ります。
それは、そのグループに所属した男性は、
近いうちに必ずサブリーダーに昇進するという慣例でした。

このことを知ったKさんは衝撃を受けます。
「え!あんなに会社をサボっていた自分が
サブリーダーに成れるの…成っていいの…
会社はそこまで自分に期待してくれているのか…!」

そう気が付いたTさんは、そこから心を入れ替えたと言います。
どこかにまだ、仕事から「逃げたい」気持ちや、
「これ以上できない」諦めの気持ちが残っていました。
それを封印し、周囲を援けられるリーダーに成ろうと決意したのです。

彼は今、チームリーダーとして成果を出し続けています。
Tさんがあのように声をかけてくれなければ、
あのまま会社に来ることもできず辞めていただろうといいます。

そして、部下達には絶えず声がけするよう心がけています。
かつて上司だったTさんがしてくれたように、
部下たちに困ったことがあればフォローしたいと思っているからです。

人は「期待をかけられているな」感じ、
それに応えようと思った時に人は変わります。
ただいくら期待を伝えようとしても伝わらないことが殆どです。

そんなときは、Tさんのやり方を参考にしましょう。
その人がいる環境そのものを変えてしまうでのす。
すると、人は今までと違う行動をするようになります。
行動が変われば結果が変わります。
結果が変われば、人は面白いと感じます。
その面白さがモチベーションになり、期待に応えよう考え始めます。

「地位が人を育てる」「適材適所」と言いますが、
期待は伝えるものでなく、伝わるようにするものなのです。

あえて「地獄」と呼ぶ環境を選びプロ入りする京大の田中投手。
ぜひとも一軍で活躍する選手に成って欲しいと思います。

 

V字研メルマガ vol.16 できる大人は敢えて「若者の壁」になれ

大相撲の人気が復活してきました。
立役者は遠藤と逸ノ城(いちのじょう)の若い力です。

特に逸ノ城は、この秋場所で新入幕ながら13勝2敗。
初日から快進撃を続け、大関2人、横綱1人を撃破。
100年ぶりの新入幕力士の優勝かと話題になりました。

そこに立ちはだかったのは、大横綱・白鵬。
14日目、12勝1敗同士で直接対決し、
若干21歳の逸ノ城の挑戦を堂々の横綱相撲で退けました。

このとき、白鵬が語ったコメントが、
「若い人の『壁』になろうと思った」。

人は壁にぶつかり、幾度も挑戦して乗り越えるから
強くなります。白鵬は、その『壁』になったのでした。

そこで、あなたもぜひ若者の『壁』になって欲しいと思います。
あなたが『壁』になれば、若者はそれを乗り越えようと努力し、
貴重な人財へと成長するでしょう。

それは決して難しいことではありません。
あなたが上司や先輩ならではの視点で、
若者にワンランク上のことを要求すればいいのです。

例えば、ある機械メーカーの工場に勤める若き班長のAさんは、
Aさんが管轄する現場を見た営業部門長の次のひと言で
『壁』に突き当たりました。

「この現場、汚いな。
これでは、お客様を工場見学にお連れできないぞ。
工場はショウルームや。もっとキレイにしなさい」。

そこでAさんは、部下と一緒になって整理整頓に勤めました。
まず、お客様専用の通路を歩き、自分たちの現場が
お客様の目にどのように映っているのか写真を撮りました。
次に、ガラス越しに見るところは汚れを確認し、磨きました。
さらに機械のレイアウトを変え、より全体が見えるよう工夫しました。

現場は見違えるほどキレイになりました。
そこでもう一度営業部門長を招き、現場を見てもらいました。
Aさんたちは、お褒めの言葉が頂けるものと胸を膨らませます。

が、部門長はたった一言だけを残して去って行きました。
「確かにキレイにはなった。が、この現場は感動しないんだよ」。

感動しない…この現実はAさんには衝撃でした。
どうしたら感動する職場になるのか…すぐには思い浮かびません。
まさに、『壁』に突き当たったのです。

Aさんは、いったい何が足りないのかいろんな人に尋ねました。
そして、先輩や仲間とミーティングを重ねるうちに
「お客様が現場を見て、『すごい!』と感動するには、
機械が稼働しているところを見せることだ」と気づきました。

Aさんの現場は四六時中稼働しているわけではありません。
所定の生産量が終われば、機械は停止したままです。
が、現場を見てもお客様はワクワクしないでしょう。

Aさんの現場ではこれまで、お客様が見学に来られる時間を
事前に確認したことなどありませんでした。
お客様が来られても、停止していることがしばしばありました。
そこで、営業部門と連絡を取り、お客様が見学される時間に
合わせてその日の生産計画を組むようにしました。

また、機械が稼働しているところを見て頂くことは、
働く従業員も見られることになります。
そのため、従業員の身だしなみを整えることや、
作業時に用いる道具台の整理整頓にも努めるようにしました。

そうしたところ、Aさんの現場は、
実際に営業部門長がお連れしたお客様から
「素晴らしい」とお褒めの言葉を頂くことができました。
また、営業部門長にも認めてもらうことができました。
Aさんが、「人を感動させるとはどういうことか」を知り、
『壁』を超えた瞬間でした。

以来、Aさんが「感動する現場か否か」の
顧客満足目線で多くの現場を見ることができるようになり、
多くの気づきを得るようになりました。
営業部門長が投げた『壁』が、彼を育てたのです。

「勝ちは人を止める。負けは人を進める」
吉川英治原作の『宮本武蔵』の中に出てくる柳生一刀斎の言葉です。
若者を育てるために、白鵬のように『壁』になる。
敢えて憎まれ役を買って出ることも、大事な先人の役割なのです。

 

V字研メルマガ vol.15 子供を悪魔の手から挨拶で守る方法

神戸でまたしても痛ましい事件がありました。
娘を持つ親としては、なんともやり切れません。

一市民としてできることには限界がありますが、
弱者の命を守るために自分にできる小さなことを
今日は書いてみようと思います。

先日、私は総勢40名で、『白だし』で国内シェアNo.1の
愛知県碧南市にある七福醸造様を訪問しました。
一緒に見学に行ったのは、トヨタやデンソー、アイシン精機、
ミツカン、敷島製パンなどをはじめとする愛知周辺の
そうそうたる大企業のエリート社員たちです。

その今回の見学で私は「?」と思うことがありました。
それは、「挨拶」です。
七福醸造の人は大きな声で、きれいな分離礼で
私たちに対し「いらっしゃいませ。こんにちわ」と挨拶します。
*分離礼 https://www.youtube.com/watch?v=7aw74EsMuKk

しかし、私たち見学者が誰も挨拶を返さないのです。
私は全体の列の前から約3/4の当たりにいましたが、
私の前で挨拶を返した人はゼロでした。

私は、この現象はとても残念だと思いました。
私の前の人たちは、大企業のエリートたちですが、
彼らは美術館か博物館を巡る感覚で工場見学をしていたのでしょう。
そこで働く皆さんが一生懸命に作り上げた職場を見学させて頂く
感謝の意識や、「挨拶」の大切さ考える機会がないのかもしれません。

私が挨拶すると、私から後ろの1/4の人たちは挨拶を始めました。
それを七福醸造の皆さんも楽しそうに応じてくれました。
「いらっしゃいませ」にあえて、「こんにちは」を加えて挨拶したのは
私たち見学者と言葉を交わしたかったからだと思います。

有名な話ですがディズニ―ランドでは、
絶対に「いらっしゃいませ」と言わず「こんにちは」と言います。
これは、「こんにちは」と言われると「こんにちは」と返せるからです。
逆に「いらしゃいませ」と言われると何も返す言葉がありませんよね。
ディズニーランドも七福醸造も、細部を大事にしているのです。

同じく、「お疲れ様です」も会話のための言葉です。
「お疲れ様~」と言われたら「お疲れ様~」と返しますよね。
だから、疲れていようがいまいが、いい挨拶なのです。

芸能界や外食産業では、出社時間が昼でも夜でも挨拶は
「おはようございます」です。
「こんにちは」でも「こんばんは」でもなく
何時でも「おはようございます」というのは違和感がありますよね。

これは、「ございます」が言いたいからだといいます。
できるだけ丁寧な言葉を使いたい。その気持ちを入れられるのは
「おはようございます」だけだからです。

このように挨拶一つ、各社はもの凄く研究し実践しているのですが、
分別ある大人に対してできることも、
同じように子供に対してできるかというとなかなか難しいです。

私もそれで悩んだことがあります。
娘が幼稚園時の頃は随分と内気で、近所の人になかなか挨拶ができず、
また、挨拶されても返すことができませんでした。
繰り返して言うのですが、どうしてもできないのです。

そんな悩みを友人に話したら、同じ悩みを抱えていた彼が
自分の娘に躾をした時の方法を教えてくれました。
そして、それを私の娘に実践したところ、効果テキメン!
以後、しっかり挨拶が出きるようになったのです。

それは…
「いつも近所の人と挨拶すると、
あ、酒井さんとこの子だって、みんな名前を覚えてくれるよ。
そうしたら、悪い人が来たときでもみんな助けてくれるよ。
だから自分から挨拶しようね。挨拶されたらきちんと返そうね」
と伝えることでした。

「なぜ挨拶をするのか」これを理解したら、
幼稚園時でも行動が変わりました。

神戸のような悲劇は二度と起きて欲しくないのですが、
不審者から子供たちを守る一つの方法が、
地域ぐるみで行う挨拶運動でしょう。
「こんにちは」からはじまり「どうしたの?」「大丈夫?」など
何気ない挨拶や声がけが、地域でも職場でも
弱者を守り育むことを信じて続けていきたいと思います。

 
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株式会社V字経営研究所は、2014年4月に起業した、次世代経営チームの育成を支援するコンサルティング会社です。 「 事業と人財のV字回復するプログラム、あります 」 をスローガンに、企業の最重要課題である増収増益の実現と人財が育つ仕組みづくりを支援します。また、その実践を通じて社長が右腕と頼む次世代経営チームを育てます。次世代経営チームが強くなれば、今日出会ったお客様と、100年後も付き合い続けることができるでしょう。
企業がそのような100年ブランドへと成長することが当社の理想です。

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