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V字研メルマガ vol.110 「なぜ『強い世代』と『おとなしい世代』が存在するのか?」

2015年10月24日 / 17時22分

「なぜ『強い世代』と『おとなしい世代』が存在するのか?」

昨日はプロ野球のドラフト会議でした。
指名された若い選手たち、おめでとうございます!
長年の夢がついに現実になった日ですね!
是非大活躍してほしいと思います。

一方、今年はベテラン選手が一斉に引退した年でした。
私が好きな中日ドラゴンズでも、山本昌、谷繁、和田、
小笠原、川上等のベテラン選手が引退や退団しました。

彼ら40代が去った後は、30代が台頭…!
と、順送りに考えればそうなるはずですが、
おそらくそうはならないでしょう。
今後は、20代の選手が主軸となっていくでしょう。

ドラゴンズの30代の層が薄いわけではありません。
10年を一世代と考えた場合、
ある「強い世代」が集団になっていると、
その次の10年は「おとなしい世代」になります。
そしてその次の10年は、また「強い世代」が来ます。

この現象を「ワンスキップ・ジェネレ-ション」と言います。
スポーツの世界ばかりでなく、会社でも役所でも
組織内の世代交代は、およそこの傾向にあるのです。

なぜそうなるのでしょうか?
「強い世代」とは、ひと言でいえば「改革者」たちです。
彼らは、若い頃にこんな現実に直面します。

「うちのチームは、なかなか目標達成できない。
現場には昔ながら人が多く、マンネリ化して活気がない」。

そこで、それまでとは違う
時代に合った新しい「やり方」を導入します。
商品を変える、市場を変える、売り方を変える、
生産地を変える、物流を変える、管理方法を変える…

こうした改革は新しいことばかりなので、
現場には問題が次々と発生します。
このとき、リーダーシップを発揮し、
ぐいぐい改革を推し進めるのが「強い世代」です。

すると、そのすぐ下の世代は、どうしても
「強い世代」に「あれやれ、これやれ」と指示され、
「はいっ!」と言われて動く仕事が中心になります。

といっても、指示命令されて嫌々やるのではなくて、
「強い世代」の改革に共感し、その実現を一緒に夢見ています。
だからこそ、「強い世代」に進んで協力するのです。

しかし、「強い世代」の改革も、10年~15年も経つうちに、
いつしかマンネリの道をたどっていきます。
そして、20年も下の若い世代から、
「うちの会社は何をやっているんだ…」と、呆れられるのです。

このとき、若い世代はすぐ上の世代にいろいろ相談するのですが、
この「おとなしい世代」には大きな特徴があります。
「強い世代」に指示命令されることが多かったため、
「自分で意思決定する」機会が少なかった、ということです。

「自分で考え、自分で決めたことがない」ので、
下の世代から「先輩、おかしいと思いませんか?」
「先輩から、部長に言ってくださいよ!」と
突き上げても、なかなか自分から動けないのです。

そのため、下の世代は「もう、先輩は頼れない。
自分たちがやるしかない」と自分たちで改革を企画します。
そして、社長や役員に直訴し、社長のお墨付きをもらった上で
新しいやり方を推進していきます。
こうして、次の「強い世代」の誕生するのです。

「社長交代は『ワンスキップ・ジェネレーション』がいい」とは、
元伊藤忠社長で駐日大使だった丹羽宇一郎さんの弁です。
組織は「荒ぶる改革者」世代→「忠実な実行者」世代→
「荒ぶる改革者」世代→「忠実な実行者」世代の繰り返しだから、
社長は「荒ぶる改革者」世代から出すべき、という主張です。

まさに一理ある話ですが、
人財に乏しい中小企業経営者としては
「忠実な実行者」世代にも、強いリーダーに育って欲しいところです。
ではどうしたら、その世代でも強いリーダーになれるのでしょう…?

それは、改革者世代と同じように「意思決定」を幾度もさせることです。
言われたことばかりやるのではなく、
「自分で考え、自分で選び、自分で実践する」機会を
できるだけ多くすることです。

「強い世代」はたまたま組織に改革が求められる
巡り合わせだっただけで、元から強かったわけではありません。
幾度も意思決定をするうちに強くなったのです。

ではどうしたら、意思決定の機会を増やせるのでしょうか?
その方法は、次回またお伝えします。

 

V字研メルマガ vol.109 「NHK『プロフェッショナル』出演者に学ぶビジネス成功の着眼点」

2015年10月21日 / 17時49分

素晴らしいお天気が続いていますね。
私には絶好の企画日和です。

企画書を書き上げるなら、こんな気持ちの良い日に。
そのさわやかさがそのままお客様に伝わって、
売れる企画になること間違いなしです。

さて先日、このメルマガのみで0期生を募集してきました
初めての私塾「V字マン養成講座」を名古屋で開塾しました。
土曜日に4時間×6回。ゴールは来年3月です。

元々の趣旨は、V字マンの名の通り「目標達成できない人に、
達成できるスキルを教え、成功体験していただく」でした。

が、来られた受講生の皆さんは違いました。
「自分の中にある構想を、現実化したい」方ばかりでした。
新商品を生み出し新規ビジネス化したい…
その実現こそが、本塾へのニーズでした。

同じことは、私の本業のコンサルティングに言えます。
昨今は、新商品や新規事業の立案をお手伝いする
コンサルティング依頼が増えています。

もちろん、私に「アイデアを考えよ」という依頼ではありません。
私が講師になって、クライアントの社員の皆様に
アイデアを生み、企画化していただく。
私に期待されているのはそのスキルと成功体験の提供です。

実際にあるクライアントからは、
「具体的なアイデアは要らない、発想するスキルが欲しい」
と言われたことがあります。
が、もし「発想するスキル」を持った人材を育てることができたら、
永続的に会社が発展できるからです。

今回の開塾を通して「ビジョナリーな人々に、発想法と実現法を教え、
成功体験していただく」ことは、イノベーションを体験した
自分のミッションだと改めて痛感しました。

そこで今回のメルマガでは、
新規ビジネスの発想で最も大切な点をひとつだけお伝えします。

それはこれから数年間、需要が伸びる市場を見つけることです。
「求める人」が増えるわけですから、仕事は増え続けます。
ライバルがいてもそれ以上に市場が伸びれば競争にはなりません。

元日本マイクロソフト代表の成毛眞さんは
「自分は成長産業の入り口のビジネスしかやらない」と
語っていますが、正しい見解だと思います。

そんな中、先日名古屋市主催の「なごや承継大学」で
ご一緒した時計店の4代目社長の着眼点は違いました。
NHK『プロフェッショナル』や
『カンブリア宮殿』に出演したともある
広島の新光時計店の杉浦敬一さんです。

彼は、「どんな時計も直す」腕の持ち主です。
同店には全国から時計を修理依頼が舞い込みます。
その数が多くて、現在は時計の修理依頼をストップしているほどです。

依頼品は、どれも依頼者の思い出がこもったものばかりです。
杉浦さんは依頼品に添えられた依頼人の手紙を必ず読みます。
A4紙に3枚も書いてくる人がいるようです。
そして、「依頼人の想いがモチベーション」になると言います。

そんな杉浦さんは、経営の神髄について
「10年~20年先を読め」と言います。
ここまでは成毛さんと同じですが、杉浦さんが見たのは
「求める人」が増える、ではなく「困る人」が増える、でした。

杉浦さんは、クオーツが誕生し普及しだした時に、
時計が使い捨て化し、時計職人が減ることを予想しました。
こんなとき、成毛さんなら「では、クオーツをバンバン売る
流通業を興そう」と考えるでしょう。

しかし、杉浦さんはこう考えたのです。
「それでは時計の修理を依頼したい人が困るだろう。
だから自分は、日本一の時計職人になろう」。

この着眼点は、斬新でした。
なぜなら「求める人」を追えば、確実に金になります。
「いくら儲かるからやる」というモチベーションが沸きます。

しかし「困る人」を相手にすると、なかなかお金は取れません。
仁を大事にする医者と同じで、
必要なモチベーションは「儲け」ではなく「思いやり」です。
本当に助けてあげたいと思う気持ちをベースに
事業を続けていかねばならないのです。

そして杉浦さんは、それを選択し、実現しました。
社員は自分と5代目となる息子の二人だけ。
成長、拡大とは無縁ですが、依頼主からの手紙をモチベーションに
思いやりと使命感を持って、今日も時計の修理をしています。

10年、20年先を見通すことは大切ですが
我欲をベースにして「求める人」だけでなく、
使命感や思いやりをベースに「困る人」の方を見る。
次の講座では、そのことも伝えていこうと思います。

 

V字研メルマガ vol.108 「繋ぐチームを育むリーダーの8つのスキル」

2015年10月16日 / 13時46分

ラグビーの日本代表、素晴らしかったですね!
目標のベスト8にあと一歩及びませんでしたが、
世界中の「ラグビー日本=弱い」の見方を変えました。

彼らの活躍は弱者逆転を夢見る世界中の人たちに、
勇気と希望を与えたことでしょう。

とりわけラグビーは、「One For All All For One」の言葉に
代表されるチーム力のスポーツです。
倒れ込むようなゴールはひとり一人が繋がることで生まれます。
「繋ぎ」次第で1+1は3にも10にもなることを教えてくれます。

弱者の戦いは、メンバー間の「繋ぎ」にかかっている。
このことはビジネスでも全く同じです。

私はよく「営業力を強化したい」という企業の相談を受けます。
そのような会社の多くは有能な営業マンを育てようとします。
有効な販促策がないかを探しています。

しかし、それ以上に効果があるのが「チーム力」の向上です。
そして、それができるチームリーダーの育成することです。
なぜなら、有効な販促策や部下は一時の成果を生み出しますが、
有能なリーダーは、いつでもどこでも成果を生むからです。

例えば、先日私が「営業力強化指導」を行っている
九州の顧客での、半期の成果発表会が行われました。
参加しているのは、同社の営業係長14名です。

彼らは、それぞれの支店で数名~15名ほどの部下を率い、
日々目標達成に向け取り組んでいます。
そのうち6人が、選ばれて上期の成果と
そこに至る「苦労話」を発表してくれました。

その発表を聴きながら、私は内心驚きました。
てっきり「営業成績好調の理由=実践して効果的な販売促進策は
何だったか?」を中心に話してくれるものだと思っていました。

ところが、彼らの発表は販促策が中心ではありませんでした。
話す内容は「いかにして良いチームを作ったのか?」
という、「チーム作り」の苦労話ばかりでした。

そして、さらに驚いたことにこの6人の話を総合すると、
以下の8点が『優れたチーム作り』に不可欠な要素だと
認識できました。そこで、その8点を一気に公開します。

1)ムードを作る
まず「自分たちの弱みが何か?」を認識する。
その上で、「弱みを克服するにはどうしたら良いか?」の案を
支店全員から意見募集する。
その中から良い意見を選び、即決即実行。
改善効果が目に見えて、職場のムードは一気に良くなった。

2)活動の目的を皆が腹落としする
わかりやすいスローガン、作戦名を考案。合言葉にした。

3)数字だけを追うな。中身こそが大事だ。
売れればなんでも良い、というわけではない。
「本計画は数字の達成のみならず。
顧客ニーズの徹底した掘り起こしと、
顧客のユーザーの満足が得られてこそはじめて
目標達成と喜ぶことができる」のだと、繰り返し語った。

4)営業は苦行ではない。楽しもう!
活動の基本は「チームメンバーが自ら考え、
楽しみながら、助け合いながら進める」ことだと主張。
そのために、目標達成のための方策は皆で考える。
仲間のアイデア・経験をシェアし、高めていく場を多く作った。

5)業績直結行動の明確化
結果に結びついた原因となった行動が何かを
数字を用いて論理的に分析し、KPIとした。

6)定期ミーティング開催
ミーティングは毎週開催。短時間で終えることをルール化。
リーダーは「ミーティングでは必ず褒めること、
悩みは全員で解決すること」をモットーとした。

7)必ず一顧客を2名体制で担当
ペア営業化することで、顧客に当社のやる気を見せた。
同時に話し合う相手がいることで、気づきが倍増した。

8)進捗を見える化
見える化をするから、何が足りないか誰にでもわかる。
自然と「足りないものを補おう」と気づき、
自主的な行動に繋がった。

こんなリーダーと一緒に働ければ、
そのチームが好成績になるのもわかりますよね。

弱者の一発逆転をもたらすのは作戦ではなく、
優れた「繋ぎを生み出すリーダー」である。
そのことを教えてくれたラグビー日本代表
そして、九州のみなさん、ありがとうございました!

 

V字研メルマガ vol.107 「経営幹部育成教育の適齢期はいつ?」

2015年10月13日 / 09時30分

「経営幹部育成教育の適齢期はいつ?」

日本人のノーベル賞受賞者がまた二人誕生しました。
ノーベル賞受賞者の名前はほとんど聞いたことがない人です。
そしてそのたびに「こんな凄い人がいたんだ」と驚きます。

その凄さとは研究の成果だけではありません。
というか、研究の成果は私にはよくわかりません。
それよりも、ひたすら研究に打ち込んできた
その生き様が凄いのです。

今回受賞された北里大名誉教授の大村さんのインタビューは
・研究対象への感謝と謙虚な姿勢
・定時制高校のまじめな生徒に勇気づけられる
・人まねをしたらそれ以上にはなれない
・失敗を恐れてはいけない
など、どれを読んでも学びになることばかりです。
http://www.huffingtonpost.jp/2015/10/06/omura-nobel-prize-conference_n_8248918.html

今号ではこの中でも、経営の人財育成にも共通する
一文を取り上げてみたいと思います。
以下はインタビュー記事からの抜粋です。

「会見中にかかってきた下村博文・文部科学相との電話でも
当時の体験に触れ、『若い子供たちのために、将来に向けた、
たとえば教員そのものの力をつけるような何かをやるとか、
先生の教える力をもっと重視してお金を使うとか。
研修会やるとか、活発にやっていただいたらいいと思います。
大学まで来て、私に言わせれば遅い。
もっと子供の頃からそういう心を持たせないと
いい研究者にもなれない』と要請した。」

大村教授は、「若いうちから、探求心を養う教育が必要。
そのために教師の育成に投資せよ」と言っています。

これを経営に置き換えると、
「経営を戦略レベルで思考できる人財」の育成を、
何歳ぐらいで行うのが適正なのか、という問題と
よく似ていると思います。

いろんな研修機関が「次世代経営幹部養成塾」を開催しています。
そこに来ている人を見ると、概ね30代後半から40代前半。
中には50歳前後の人もいます。

役職は課長から部長クラスが多く、
次の役員、取締役と期待されている人たちです。

しかし、私は「それでは遅い」のではないかと思います。
というのも、幹部クラスの最も必要な能力は決断力です。
この決断力は、知識をどれだけ吸収しても身につきません。
身に着ける方法は唯一つ。場数を踏むだけです。
直感は、自分で意思決定する回数に比例して磨かれていきます。

よって若いうちから自分で考え自分で決める。
そんな機会が多いほどいいのです。

特に、30代は何度でも失敗できる時期です。
トライし、失敗し、その中で
本当に信頼できる同僚・友人もできてきます。
私は企業規模の大小を問わず
20代のうちに、経営者幹部教育を行うべきだと思います。

こういうと驚かれるのですが、
今年の上期の間に私はクライアント2社の
経営ビジョン策定のお手伝いをしましたが、
いずれのプロジェクトチームにも20代の社員が複数選ばれていました。

彼らはチームの一員30代、40代の先輩メンバーたちと
会社の行く末について議論を交わしました。
このとき30~40代社員の部門長クラスが
自部門の未来を中心に偏って考える傾向が見られました。

が、20代の社員は今の自分が所属する部門にとらわれません。
新規事業や、間接部門の在り方などのテーマにも
積極的に関わろうとします。
このニュートラルな感覚が若さの特権とも言えます。

それに影響され、30代以上のメンバーも
次第にニュートラルな思考になりました。
そんなメンバーたちは、今後は自ら作ったビジョンの実現に
トライし、失敗し、そこから多くを学ぶでしょう。

そして、大野教授の言うように、
次は彼らが先生の立場になって、
より若い入社2年目、3年目の社員に、
ビジョン開発や経営戦略を教えて行ってほしいと思います。

一億総活躍社会の進行で
パートさんや契約社員の数がますます増えるのでしょう。
彼らをマネジメントするのは入社2~3年目の正社員です。
その正社員を教育するのが、
上記のような20代で経営戦略を学んだ社員です。

経営幹部教育は30半ばを過ぎてから。
そんな定説を捨てた会社は、
人財育成の好循環を社内に起こすことができるのです。

 

V字研メルマガ vol.106 「『逆算思考』を成功させる2つのコツ」

2015年10月10日 / 13時28分

「『逆算思考』を成功させる2つのコツ」

前回、目標達成という結果を出すためには
結果に至る原因となる行動を考えて、
それを実践する逆算思考が大切だとお伝えしました。

そうしたところ、
「逆算思考はわかるが、逆算しても何をすればよいのかが
見えない場合は、どうしたらいいのでしょう?」という
質問をいただきました。

良い質問です。確かに、そのような時はあります。
そのような時だらけかもしれません。

では、どうしたらよいのでしょう?
コツを2つ紹介します。
第1は、ひとりで考えないことです。
1人より2人。2人より3人。
多くても5人までですが、一緒に考える仲間を持つことです。

チームメイトがいれば一番いいです。
あなたが上司だったら部下と一緒に考えましょう。
同僚と呼べる仲間と考えてみましょう。

仲間がいない場合は、
コンサルタントやカウンセラーを巻き込んでもいいでしょう。
彼らには答えを求めたり聞いてもらったりするのではなく、
「一緒に考えてください」とあらかじめ伝えておきます。

同じ目的を持ち、同じ目標を達成したいと思う者同士が
一生懸命話し合ううちに、ヒントが見つかります。
一人で考えていて越えられなかった壁も、
仲間と話しているうちに、ヒラメキが生まれます。

よって、上記の質問者にそのようにお応えしたところ
さらに突っ込んだ質問が返ってきました。

「皆で話していると、出てきた結論が
当初の目標達成とずれてしまうことが多い。
それをどうしたらいいのでしょうか?」

これも、もっともだと思います。
昔から「船頭多くして舟、山を登る」と言いますが、
議論は舵取りを間違うとあらぬ方向に進んでしまいます。
特に、興奮した人の大声
「こうすればいいんや!」には要注意です(笑)。

そこで第2のコツです。
そうならないようにするには、
議論のテーマをできるだけ小さくすることです。
目標達成に向けた行動を可能な限り分解し、
その一つ一つに対して議論するのです。

例えば、ディズニーランドの園内売上げ
(入場料+飲食費+商品購入費)を上げるには、
あなたはどうするのが良いと思いますか?

これを、以下のように4つの要因に分解して考えてみます。
客数×客単価
=(繁忙期入場者数?+閑散期入場者数?)
×(一時間当たり客単価?×平均滞在時間?)

このうち?を上げる必要はありません。
?を上げるにはどうしたらいいでしょうか?

ディズニーランドの客数が最も少ないのは冬の平日です。
まず「冬の平日に暇な人は誰か?」を特定します。
そして「その人たちを集めるにはどうしたら?」ではなく、
「その人たちが、集まるようにするにはどうしたら?」を考えるのです。

そこで生まれたのが、冬のスペシャルイベント
「ディズニープリンセス~ようこそリトルプリンセス~」です。
小さな女の子が、ディズニープリンセスに変身できるイベントです。
細かく考えるからこそ出てくる発想です。

次に?を上げるにはどうしたらいいでしょう?
ギフトショップでの工夫、レストランでの工夫が考えられます。
園内のショップの配置でも工夫があります。
さらに、買う人の財布の紐を緩める工夫もあるでしょう。

さらに?を上げるにはどうしたらいいでしょう?
少しでも早く園内に入っていただくための駐車場の工夫。
チケット売り場の工夫。
そして、一時間でも長く園内に留まっていただくための
パレードは花火ほか様々な演出が考えられます。

こうして分解して考えれば、
大きく方向性が崩れることはないでしょう。
それでも出てきた意見に対しては
「何のための行動なのか。目的からずれていないか」を
検証する必要があります。

そして、この検証を有意なものにするためには、
チームで考える最初に、「何のための活動なのか」を
メンバーで確認しておくことです。
ここでしっかり腹落としができていれば、
当事者意識の高い者同士の議論ができます。

つまり、良い知恵を出す前に、良い問いを作ること。
その問いを作る前に、目的意識の高いチームを作ること。
それが、逆算思考で問題解決を果たす秘訣なのです。

 

V字研メルマガ vol.105 「イチロー選手に学ぶ『逆算思考』」

2015年10月7日 / 11時06分

「イチロー選手に学ぶ『逆算思考』」

西武の秋山選手が年間216安打の新記録を達成しましたね。
イチロー選手の記録は94年の年間210安打ですから、
イチロー超えの偉業だと話題になっています。

が、イチロー選手の当時の試合数は年間130試合。
一方、今年の秋山選手は143試合です。
試合数が違いますから、そこを考えれば
やはりイチロー選手は偉大だったといえます。

そこで今回は、イチロー選手が常々目標にしていた
年間200安打のための条件を考えてみたいと思います。

まず、試合数は年間130試合です。
一試合当たりの打席数を4.5と仮定すると、年間585打席です。
このうち四球や犠打等は除かねばなりません。
四球等を2試合に一度の65打席と仮定すると、
ヒットを打てる機会は520回となります。

ここで200安打を打つには0.385の打率が必要です。
とんでもなく高い打率です。
実際に94年のイチロー選手の打率は0.385ですから
よほど高打率でないと200本は打てません。

が、200本打つ条件は他にもあります。
第1は、130試合すべてに出場することです。

第2は、一打席でも多く打席に立てるよう、
1番バッターであり続けることです。
1番バッターの条件は、何といっても足が速いことです。

それ以外にも、一打席でも多く打席に立てる機会を得られる
強打者揃いのチームにいることも条件の一つかもしれません。

つまり、常に体をケアし、全130試合に出場すること。
より強いチームの中で、1番打者のレギュラーがとれること。
その上で、3割8分以上の高打率を残せること。
これが、130試合で200安打という結果をもたらす原因です。

逆に、これらの原因がないと200安打という結果は得られません。
特に、試合数が130試合だとまず達成できません。
近年、秋山選手やマートン選手、青木選手が達成できたのは
試合数が140試合超だからです。

イチロー選手も、日本で200安打以上を記録したのは94年だけです。
大リーグに行ってからは10年連続で達成していますが
年間の試合数が日本よりずっと多い160試合前後ですから、
3割前半の打率でも達成可能だったのです。

欲しい結果を得るために、その原因を作る。
この考え方を「逆算思考」と言います。
そして、この思考法はコンサルティングの現場では
欠かせないものです。

例えば、私のクライアントが
Sというソフトウエアを開発したときのことです。
同社にとってまったく新しい商品を新しい市場に売り込む、
チャレンジングな新事業です。

社長は、Sを最初の半年間で200本売りたいと考えました。
それだけ売れないと、市場にブランド認知されないからです。
チャンスは、ビッグサイトで行われたセキュリティショウのみ。

同社はそれまで別の商品で同様のショウに出展し、
3日間で約1500人を集客。
そのうちの約1000人からアンケートを取り、
後日個別訪問をして約100本を売った経験がありました。

この経験則を今回の新商品Sに当てはめると、
最終的に200本売るには約3000人の集客が必要となります。
そこで、皆で「どうしたら3000人集客できるか?」を考えました。
「逆算思考」で、原因作りを考えたのです。

その結果、以下の4つの作戦を考えて実行しました。
・ブースの面積を大きくし、位置をより良い場所に変える
・アンケートを取るコンパニオンを多数起用する
・アンケート回答者に豪華景品をプレゼントする
・デモンストレーションを断続時に行う

これらを全部実行したところ、
なんと3日間で5000人を超える集客を実現しました。
その結果、販売数は200本を大きく超え、
他社を上回る市場シェアを獲得することができたのです。

このように、結果を生み出すための原因を作る
「逆算思考」を実践すれば、誰でも目標達成できます。
言い換えれば、イチロー選手のような偉業も
「当然の結果」として達成することができるのです。

さ、あなたが具現化したい成果を頭でイメージしてみましょう。
そして、そこに至る原因作りを逆算で考えてみましょう。
下記の「V字マン養成塾」では逆算思考を徹底的に行います。
あなたのチャンスは、逆算の気づきから生まれるのです。

 

V字研メルマガ vol.104 「自分の価値観より優先すべきもの」

2015年10月2日 / 15時04分

大相撲の人気が復活してきました。
2001年以来、14年ぶりの15日間満員御礼だそうです。

人気の復活には若手力士の活躍など様々な要因があります。
が、この人気復活に冷や水をかける出来事がありました。

それは、優勝したモンゴル出身の横綱鶴竜の相撲です。
特に、優勝争いの重要な14日目の大関稀勢の里戦で
立ち合いに二度も変化をして勝ったのです。

「変化する」というのは、立ち合いにまっすぐ立たず、
闘牛士のように横に避ける方法です。
これをするとあっけなく勝つことができるのですが
熱戦を期待しているファンには誠に後味悪いものです。

この試合、最も後味が悪かったのは
対戦した大関稀勢の里でしょう。
彼はその日のFacebookで次のように書いています。

「横綱が、平然と立会い変化を2度も繰り返すとは、
横綱としての品位がない、見苦しい、横綱の器ではない、
日本人の横綱では絶対ありえないことです。
日本相撲協会が毅然とした態度を示さない、
部屋の親方が横綱はこうあるべきとの
指導を怠ったからです。
角界はもっと真剣に対応を考えて欲しい、
見苦しい相撲を取った三役力士には
「イエローカード(注意を即す)を出すべきです。」
稀勢の里 寛 Facebookページ

鶴竜のこの一番に対し、
藤島審判長(元大関武双山)は次のように語っています。
「勝利に対する執念かもしれない。ただ、私個人の価値観とは異なる」。
そして「変化は技術の一つ。反則ではないから、やっても構わない」と
理解も示しています。

審判長のこの意見に、
近年の日本人の価値観教育の甘さを感じました。

ここで大事にすべきは、力士個人の「自分の価値観」ではありません。
「お客様の価値観」なのです。

相撲は日本の伝統文化です。
文化である以上、「横綱はこうであるべき」という価値観が、
日本人の中にあります。
それは、これまでの多くの先輩力士たちが
営々と築き上げてきたものです。

その価値観に適う、真っ向勝負の相撲を取ったからこそ、
上記の藤島親方(武双山)は人気力士だったのです。
逆に、その価値観から逸脱したら、お客様はひどく失望するのです。

このことは、企業のブランド価値も同じです。
例えばSONYは画期的な商品を生み出し続けてこそSONYです。
それが、金融で儲かっていますと言われれば言われるほど
SONYの電化製品が色褪せて見えてきます。

また、ユニクロが野菜の販売をやる、と宣言したときがあります。
ユニクロの資金力と経営ノウハウをもってすれば
野菜の販売も可能だったでしょう。
何をやろうとユニクロの勝手です。
しかし、世間はそれを受け容れませんでした。

お客様の価値観を無視した経営はとても危険なのです。
このことを松下幸之助は著書『商人心得帖』の中で
「世間は正しい」と題して以下のように語っています。

「世間といはいったいどういうものであるかと
いうことについては、人によっていろいろの見方がありましょうが、
私は、それは基本的にいって、いつも正しいものであり、
世間の見るところは常に健全だと考えています」

「もし、世間の目が誤っているということであれば、
たとえ自分がいかに正しことをしていても、
受け入れてもらえないかもしれません」

「正しい仕事をしておれば悩みは起こらない。
悩みがあれば自分のやり方を変えればよい。
世間の見方は正しいのだ。
だからこの正しい世間とともに懸命に仕事をしていこう」

松下幸之助の主張が正しいとは言い切れませんが、
企業の経営理念は、社内はもちろん
社外のお客様や取引先とも共有するべき価値観です。
力を合わせて良い未来を築いていくための共通の土台です。

そこに「自分の価値観はこうだ。お客様とは違う」と
言っていては、良い未来を築いていくことはできません。

力士が外国人でも、お客様のほとんどが日本人です
横綱には横綱らしい価値観がある。
その日本人固有の価値観を受け入れてこそ、横綱です。
鶴竜も稀勢の里もそこを理解して、
大横綱への道を歩んでほしいと思います。

 
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株式会社 V字経営研究所

株式会社V字経営研究所は、2014年4月に起業した、次世代経営チームの育成を支援するコンサルティング会社です。 「 事業と人財のV字回復するプログラム、あります 」 をスローガンに、企業の最重要課題である増収増益の実現と人財が育つ仕組みづくりを支援します。また、その実践を通じて社長が右腕と頼む次世代経営チームを育てます。次世代経営チームが強くなれば、今日出会ったお客様と、100年後も付き合い続けることができるでしょう。
企業がそのような100年ブランドへと成長することが当社の理想です。

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