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V字研メルマガ vol.250「仕入れ先をリスペクトしているか?」

2017年9月29日 / 09時23分

野菜の価格1円。
今年5月、愛知県犬山市のスーパー2件で
野菜の値引き合戦が行われました。

これに対し公取委は独禁法違反の疑いがあるとして、
今月21日、両スーパーに再発防止を警告しました。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG21H9O_R20C17A9CR8000/

このニュースを聞いて、私はとても悲しくなりました。
なぜなら野菜の販売には、
生産者はもちろん、物流の担当者、社内のパートさんが
関わっているはずです。
価格0円は、そんな人たちの仕事を
何の価値もない、と言っているのと同じだからです。

ハッキリ言って、このような店に未来はないでしょう。
なぜなら現代は、自己都合ばかりを優先し
関係者をまったくリスペクトしない会社からは、
誰も買いたいとは思わないからです。

逆に、仕入れ先や顧客をちゃんとリスペクトできる会社は、
仕入先や顧客から慕われ、仲の良い関係を築きます。
その「仲の良さ」が魅力で、人は集まってくるのです。

例えば、ある小さな工務店の社長は、
ほんの2年前まで、なかなか受注できず悩んでいました。

「当社の売りは天然木を使う木のぬくもりです。
そこで木のぬくもりをテーマにした勉強会を毎月開催し、
そこに来た人が自然と顧客になるようにしたいのです。
しかし、なかなか受注ができません。
でも、こちら売り込むことは絶対したくありません。
先生、どうしたら良いでしょうか?」

そこで私は、「この工務店、いいかも?」と
思ってもらえる情報を、社長や社員のFacebookで
発信し続けることをアドバイスしました。

このとき、私はひとつだけ注意をしました。
それは「当社は〇〇しました」という
私を主語にした I (アイ)メッセージではなく、
「当社の職人さんは〇〇です。凄い!」とか
「当社の社員さんが〇〇してくれました。嬉しい!」とか
「当社のお客様が〇〇してくれました!感動です」など
関係者を主語にしたYOUメッセージで表現することでした。

すると同社は、実に素直にそれを実行しました。
予想以上にハイセンスな情報が続々投稿されました。
以下はその投稿です。

「土壁の風合いを生かした塗り壁です。
左官屋さんの感性で仕上げます」
「コンクリート打ち。働く車はカッコいい!
働く人はカッコいい!」
「真鍮の金物、20年経つとすごく良くなる」
「建て方が始まりました。上棟式は今度の日曜ですが、
お施主様は休みを取ってくださいました」
「明日は上棟式があります。お施主様を
おもてなしするためにパンプキンスープつくりました」
「上棟式!今回も手作りのおもてなしで
お施主様に喜んでもらいました。めでたい、めでたい」
「上棟現場の片付けです。
作業している大工さんに比べたら楽なもんです」

このような情報を発信し続けたところ、
いつしか理想通り、営業しなくても
売れる工務店に変わりました。

人気の秘密はウソっぽさが残る広告よりも、
派手さが目に付く展示場よりも、
口の上手いセールスマンよりも、
職人や社員、顧客をリスペクトする素直な感覚を
そのまま素直に伝えたからです。

SNSはリスペクトや感謝など、
人間のピュアな感覚を伝えるのに適したメディアです。
そして、そのピュアな部分に共感してくださった人が
どんどん仲間になっていくツールです。
ここに価格が安いなどの考えが入る余地はありません。

今日あなたが無事に出勤できたのは、
道路や線路を整備してくれている人がいるから。
そんな感謝の気持ちを忘れずにいたいですね。

 

V字研メルマガ vol.249「指示命令の仕方が間違っていないか?」

2017年9月29日 / 09時22分

衆議院が解散しますね。

この解散に対し野党はもちろん与党内からも
「なんで解散するの?解散の大義がない」
と言われています。

大義(納得できる理由)がないことは
そんなにいけないことなのでしょうか?
これを身近な例の中で考えてみましょう。

例えば上司は部下に指示命令するときに、
一方的に「とにかくやれ」「つべこべいわずにやれ」
「いいから黙ってやればいいんだ」
と言われたら、どうでしょう。

残念ながら、部下にはやらされ感しか残りません。
やらされ感は、やったふりをする手抜きや、
「**の理由でできませんでした」という言い訳を生み出します。
まして創意工夫など生まれるはずがありません。
命令だけでは、人の自主性は引き出せないのです。

自主性を引き出すのは目的への共感と納得です。
ではどのようにしたら共感を引き出せるのでしょうか?
そこで、今回はある中堅企業の人事部長が、
会社で決めた決めごとを全社員に守っていただくために
書いた通達文をご紹介します。

同社は、全社員が毎月3枚「クレド実践カード」を書いています。
「クレド実践カード」は、挨拶や環境整備、ホウレンソウなど
同社の行動指針(クレド)に則った行動を
数行のメモにしたもので、自薦他薦は問いません。

社員はそれを上司に提出します。
上司は社員から提出された「クレド実践カード」に
コメントを付けて返します。

また「これは皆に見習ってもらいたい」と思われる内容は、
本部に送ります。本部はその中から
「今月のクレドMVP」を選んで表彰し、
社内ニュースかしてそれをシェアすることで
全社員の行動レベルを上げていくのです。

しかし、このような取り組みにも
「なぜ、わざわざこんなカードを書かないといけないのか?
挨拶や環境整備をするなんて当たり前ではないか」
「恥ずかしい」「面倒臭い」等の疑問が多く寄せられました。

そこで人事部長は全社員に次のような案内を出したのです。

(以下引用)
「この取組みがスタートして3か月。
社員の皆さんの中には、「ただでさえ忙しいのに、
どうして「クレド」に取組まなければいけないのか?」と
疑問を持たれる方がいるかも知れません。

その疑問にお答えします。
「クレドは、≪当社の100年ビジョン≫に掲げる
『最高の感動を届ける』ために必要な施策である。」と
会社が決めたからです。

国際的なホテル&リゾートを展開する
ザ・リッツ・カールトンには、『クレド』と呼ばれる、
社員の行動指針があります。
同社の社員は皆この『クレド』を毎日唱和し、
日常業務の中で常に意識し、クレドに基づいた行動がなされ、
お客様からたくさんの称賛の声を獲得しています。

『最高の感動を届ける』ということは、
並大抵のことではありません。
そこに到達するのは、相当な永き道程です。
それでも、当社はこれに挑戦します。
そこに到達するために私たちは、
周囲の人々の言動に対する『気づき』の感覚が
まだまだ不足しているように感じます。

お客様の、取引先の、そして身近にいる同僚の
一つの言動に気づくことができなければ、
『プラスワン』の動きや一言を添えることもできません。

この『気づき』感覚を磨くには、
日頃からの訓練が欠かせません。
その訓練の一つが「クレド実践カード」の取り組みです。

今でも、社員の力により、お客様を始め多くのはたらく仲間から、
お褒めの言葉をたくさんいただくようになりました。
私たちは、この流れを加速させ、
他社がついてくることができない領域まで、
人間力に磨きを掛けようではありませんか。」
(引用ここまで)

いかがでしょうか?
私には「最高の感動をお届けする」のビジョン実現に賭ける
トップ層の熱い想いが伝わってきました。

目的のわからない仕事は、部下にとっては強制労働。
部下を奴隷化してしまうため、
上司がやってはいけない行動のひとつです。
現場に動いて欲しいときは、「なぜ今、それをするのか」を
上記の部長のように丁寧に伝え、
共感と納得を得る努力をしましょう。

 

V字研メルマガ vol.248「赤字を黒字に変えるリーダーの3ステップとは?」

2017年9月15日 / 15時12分

私は現在、「松下幸之助から学ぶ理念経営塾」の
講師を務めています。http://rinen-pma.jp/

ここの塾生に、ある鋳物工場の3代目の社長がいます。
その社長が先日「大きな成果が出ました!」と報告してくれました。
なんと、バブル期以来27年ぶりに
8月の単月黒字化したというのです。
今回はこの社長のV字回復の話を紹介します。

きっかけは塾で学んだ松下幸之助のひと言でした。
同社はこれまで2月と8月は毎年赤字でした。
他の月は黒字なので年間の収支が合えばいいと考えていました。

しかし、塾で学んだ松下幸之助の教えに
以下のようなものがあることを知ります。
「赤字では、全然世の中の役に立っていない」。
そこで8月を絶対に黒字化するぞ!と決心したのです。

最初にやったことは赤字の原因を探ることでした。
製品別の付加価値一覧表を作成し、検討しました。
すると、売上上位10品目のうち、
作れば作るほど赤字の製品が4品目もあることが判明しました。
まずは、これを何とかしないといけません。

赤字の主な原因は、安すぎる価格での受注でした。
原材料をはじめ製造原価は上がっているのに、
失注を恐れて値上げを要求してこなかったのです。

そこで安すぎる受注先に対し、取引打ち切りを覚悟して
思い切って値上げを要請してみました。
すると、8割のお客様が値上げを認めてくれました。
発注元にとって同社は欠かせないパートナーです。
Win-Winの関係を維持したいと考えてくれたのでした。

一方で、2割のお客様が「もう頼まない」と消えました。
これによって工場には「稼働の空き時間」ができます。
そこで、黒字化対策の第2弾として、
「工場の空き時間を付加価値率の高い仕事で埋めよう」と
新たな受注活動を展開します。

まず、製品別にみたときに、
「製造」だけでなく「製造+機械加工」で受注すると
付加価値が高いことがわかりました。
そこで、機械のキャパを増強し加工付き受注を増やします。

さらに、利益率の高い小ロット顧客への営業訪問回数を倍増。
これまで男性しかいなかった営業に女性も登用。
ホームページを刷新してネット経由の受注を増やすなど
受注を拡大する業績直結行動を9つ立案しました。

それらを実践に移すことで職場の雰囲気は一変。
その結果、上記の27年ぶりの成果に繋がったのです。

この変化を最大の要因は、社長の意識の変化ですが、
それだけではありません。
社長は、社員を集め「何が何でも8月黒字!」と問題提起。
そして社員と一緒になって現状を分析し、
どうしたらよいか、その対策を立案していきました。

仮にここで社長が全部一人で考えて
「君はこうしなさい、ああしなさい」と指示ばかりしていたら
社員たちはやらされ感いっぱいで、
「そんなの無理ですよ」と最初から諦めていたでしょう。

この事例からもリーダーの仕事は、
問題提起をして本気を見せること。
そして、現場を信じて、衆知を集めること。
さらに、「面白い!やってみよう!」と思ったら即決すること。
の3ステップだとわかります。

そのような場づくりこそがリーダーの役目だとわかります。
衆知を集める全員参画経営は、松下幸之助の神髄です。
是非、皆さんも取り組んでみてください。

 

V字研メルマガ vol.247「長時間労働の原因となる考え方とは?」

2017年9月15日 / 15時12分

働き方改革が叫ばれている今年。
長時間労働の元凶のひとつに日本人固有の
「気合で何とかなる」という考え方があります。

先日、『ガイアの夜明け』で、
キリン対アサヒのシェア争いが放映されました。
http://www.dailymotion.com/video/x5zmxkl
(広告スキップ後出てきます)

関西地区のシェアはキリン15%対アサヒ44%。
シェア3倍強の相手に挑むキリンの担当者は、
新商品である味をリニューアルした一番搾りで挑みます。
目標は、前年200%。

しかし、スーパーのバイヤーたちの評判は芳しくなく、
また、アサヒの値引き攻勢の前に苦戦を強いられます。

営業会議では35歳の担当者に
「200%はともかくどうやって150%を実現するのか」。
そんな問いが次々と浴びせられます。
これに対し、担当者の答えはしどろもどろ。
良い策は出ません。

番組では、その後、担当者と36歳の先輩が居酒屋に行きます。
そして、先輩がビールを飲みながら
「お前に覚悟がないんや」
「お前やってへんやん、やれや」
「お前の姿に若い奴らはついて来ない」などと、
担当者に発破をかけます。その勢いに担当者は涙を流します。

もちろん策があっても放映されるとは限りません。
が、担当者の表情を見る限り、良策はなさそうです。

この先輩の指導、置き換えると
「もっとやれ、もっとやれ。お前のやり方は
150%に到達するまで、もっと働け」と言っているようです。

つまり、「成果が上がらないのは、業務量が足りないからだ。
業務量を増やしてそれを補え」という主張なのです。

しかし、こんなふうに言われて時間かけても、
担当者は成果を出せないでしょう。
間違ったやり方で量だけ増やしても、
良い結果が出るはずがありません。
おまけにやらされ感ばかりでは、精神も疲弊するだけです。

必要なのは、気合ではなく「やり方を変える」ことです。
もし、この先輩のやり方が上手く行っているのなら、
先輩は以下のように指導するべきでしょう。
先:「私のやり方はこうだよ」
先:「あなたのやり方と比べてごらん」
先:「何が違うかわかる…?」

聞かれた担当者は、先輩のやり方と自分のやり方を比較します。
そして何が違うから結果が違うのか、そこを自分で見つけます。
担:「あ、ここが違いますね」

先:「そう、そこや!いいところに気が付いたね」
担:「ここを変えれば結果は変わるんですね!」
先:「そうだよ。どうだい?やってみるかい?」
担:「大丈夫です!やってみます!」

こうしてやり方を変えれば、
働く時間は同じまま、成果を上げることができます。

さらに、やり方の元になる「考え方も変える」必要があります。
お客様に「ビールを売る、売り込む」ではなく
どうしたらお客様に「キリンさんを選んでよかった」
「ここまでしてくれるのはキリンさんだけだから」と
言っていただけるか。

今必要なのは、「自己都合を売り込む気合い」ではなく、
よりお客様の立場に寄り添うための洞察と議論です。
冷静に、「お客様と仲間のために、
自分たちに今何ができるか」を考えましょう。
会議も飲み会も、そのテーマのために時間を使いたいですね。

 

V字研メルマガ vol.246「働き方改革、迷った時の判断基準は?」

2017年9月15日 / 15時10分

働き方改革ならぬ働き方改悪…?
前回このメルマガで指摘した朝の開始時間に
制約が発生している問題に多くの反響をいただきました。

「当社の現実と照らし合せ、一体感の崩壊が
働き方改革によって加速しているようです」

「管理者はどうマネジメントするのかばかりに
とらわれてしまっていると感じます。
メルマガのように、改悪‥です」

どの会社でも事態は深刻のようです。
そんな中、ある製造業で新たな問題が発生しました。
受注増に対応できない、という問題です。

同社はこの春、受注増を見越してラインを倍増しました。
お客様は喜んで、これまでの2倍の量を発注します。
しかし、生産量は2倍ではなく1.5倍になっただけでした。

以前の生産量は、残業に次ぐ残業によって生まれたもの。
同社は、ライン増強によって従業員の残業を減らしました。
その結果、生産量は従来の1.5倍に留まったのです。

ただ、お客様はそうは捉えませんでした。
頂いたオファーはお客様にとってとても重要なものです。
同社は何としてもそのオファーにお応えしたい…と考えました。

レイアウト変更やシフト変更、人員増加、納期変更など
様々な対処策を検討してみましたが、
どうしてもクリアできないボトルネックがひとつありました。

ラインを管理する管理者の不足です。
どの施策を選択しても管理者の長時間労働が必要なのです。

お客様のために一時的な長時間労働を受け入れるか、
それとも、決められた残業時間を遵守するのか。
幹部たちは、2者択一を迫られました。

このようなとき、経営者は
どこに判断基準を求めるべきでしょうか?

それは…経営の原点である経営理念です。
例えば、顧客満足度No.1で有名なネッツトヨタ南国の
経営理念は以下のようなものです。

「人間性尊重の理念に基づき、
第一に従業員満足を追求する会社です。
そして、その従業員の総意としての私たちのあるべき姿として、
お客様満足を追求し続けるという信念に基づき、
既成の自動車ディーラーのビジネスモデルを大きく覆す、
斬新な事業運営を実践しています。」

同社は従業員第一だといっています。
が、その従業員の総意としてお客様満足を追求し続ける、
と謳っています。つまり、社員が納得して
お客様満足のために、日々やりがいを持って働いているのです。

上記の製造業の場合、管理者たちが
「そんなに残業したくない」と反発することもできました。
また、経営者が「管理者に残業は関係ない。だから働け」と
強制的な指示をすることもできました。

しかし、そのようなことをしたら会社は分裂。
確実に崩壊に向かいます。

幸い同社の経営理念はこのネッツトヨタ南国と同じ内容でした。
その理念に立ち戻って検討した結果、管理者たちは納得し、
自ら進んで現場に入ることを選択したのです。

近年は、個人が権利や権威ばかり主張する傾向があります。
しかし、大事なことはひとり一人が納得感を持って
自分の行動を選択することです。
働き方改革を改悪としないためにも
苦しいときは常に経営理念に立ち返り考えましょう。

 

V字研メルマガ vol.245「働き方改革が改悪になっていないか?」

2017年9月4日 / 10時28分

突然ですがあなたはどのお店で買いたいですか?

1.朝8時に開店する花屋さん。社員の出社は7時半。
  皆で掃除、体操をして8時開店
2.朝8時に開店する花屋さん。社員の出社は7時45分。
  掃除して8時から朝礼。
3.朝8時に開店する花屋さん。社員の出社は8時。
  それから掃除、朝礼。

これは、日本でいちばん大切にしたい会社大賞を受賞した
日本ウエストン(株)を見学させて頂いたとき、
同社の臼井社長が私たち見学者に出したクイズです。

当然ですが参加者の答えは、1。

そして、見学者たちは帰社後、
皆で臼井社長に学んだことを話し合いました。
そのとき出たのが、「うちは8時始だけど、
皆で7時半に来て、ちゃんと準備して、
8時からはしっかりお客様対応できるようにしよう!」
という、意見でした。

そして、参加企業のある会社はクレドに
次の一文を皆で作成して付け加えました。

「開始時間からスムーズに仕事ができるよう、
事前準備に努めるのは従業員の役目です。
一日の予定を確認し、必要な設備や道具を整備し、
材料を用意してから、仕事の開始時間を迎えます。
これにより今やるべきことに集中でき、
早く確実に終わらせることができます」

するとそれ以降、皆、自主的に7時半に出社し、
8時までしっかり準備をするようになったのですが…

昨今の働き方改革は、このような働き方を
良くないものだと認識させる傾向にあります。

「朝出は残業と同じ」
「開始時刻の数分前にしか出社してはいけない」
「それ以前に出社して掃除するのは禁止」
「PCのスイッチは始業後にしか入れてはいけない」

あなたの会社では同様の指示は出ていないでしょうか?
このような意見が出るようだと、
会社を以下の2つに割ってしまいかねません。

ひとつは、上記の日本ウエストンのように考えて
しっかり準備をしたい派。
「私たち、残業代が欲しくてやっているんじゃないです。
ちゃんとお客様をお迎えしたいからやりたいのです」

もうひとつは、準備はしてはいけない派。
法律で禁止されているのだから、
「早出禁止なんだからやめましょう」
「貴方たちが会社に迷惑かけているのがわからないのかな?」

これは悲しい現実です。
もしこんなことになったら、
折角築いてきた企業文化が壊れてしまいます。
企業にとって一番大事な一体感の崩壊です。
「働き方改革」ならぬ「働き方改悪」ですね。

貴方の会社ではいかがですか?
行政の言うことを守っても、
行政が利益を保証してくれるわけではありません。
大事なのは皆が一生懸命やってお客様を喜ばし、
それで自分たちも楽しいと感じることです。

社員たちが自主的にやっていることに口を出すほど
行政も介入するわけではありません。
中小企業ほど、働き方改革が改悪にならないよう、
気を付けてくださいね。

 

V字研メルマガ vol.244「新人が定着する仕組みがあるか?」

2017年9月4日 / 10時27分

新卒の採用活動もそろそろ終盤。
貴社では思うような採用ができたでしょうか?

先日、製造業A社の社長が
「今年は一人採用できた。が、かかった費用は120万。
これだけかけて辞められたら
やってられないよ」と嘆いていました。

確かにその通りですね。
では、どうしたら辞めないようにできるでしょうか?

それには新人の心理を考えてみる必要があります。
コピーライターの糸井重里さんは
自らの新人のころの体験を次のように語っています。

「新人の頃、コピーライターとしての
自分をどう考えていたかは、複雑です。
そうそう簡単に「おれは天才だ」と思えるものじゃない。
最初に感じたのは、
『どうやらおれは、ここにいてもいいんだな』でした。
それが少しずつ
『これだったらおれにもできるな』に変わってくる。
やがて先輩たちの仕事を見たりしているうちに
『これ、おれにやらせてくれたらな』と思うようになる」

つまり、定着のコツは、企業が新人に対し
「あなた、ここでやっていけるよ」の
メッセージを出し続けていくことです。

そこで、新卒の定着に悩む製造業B社で
入社した5人に対し次のような挑戦をしてみました。

まず、現場のマネージャが、
新人ひとり一人の「成長カルテ」を作成します。
「成長カルテ」には、新人にマスターして欲しい項目が
20項目記載されています。以下はその抜粋です。

・商品名を覚える
・各工程での作業時に、良/否の判断をして作業できている
・在庫管理の意味を理解し、先入/先出での作業準備ができる
・機械、器具の名前を覚える
・ライン速度に遅れることがなく作業ができる

このカルテを用い、上司は新人がどの程度できているか
新人と一緒になって毎週チェックします。
チェックの基準は以下の通りです。

説明を聴いたら…各1点。
5回やって2回できたら…3点。
5回やって5回ともできたら…5点。

こうして、最初の2か月間で100点満点を目指します。
100点をクリアすると、次は中級編に進みます。
そして同じように100点満点を目指します。
こうして、半年間で立派な戦力に育てていくのです。

B社では過去5年で新卒を累計20人採用したものの
半数の10人が辞めてしまい、
それが先輩社員の残業過多の一因になっていました。
が、これを導入してからは嘘のように辞めなくなりました。

それは、「成長カルテ」の点数が上がっていくことで
自分の「できる」が見える化できたこと。
そして、その点数を上げるために、
先輩たちが丁寧にアドバイス・応援してくれたことです。

特に後者の効果は大きいです。
家族の一員のように周囲に大切にされていることが
「どうやらおれは、ここにいてもいいんだな」に繋がるのです。

新人の定着率に関わらず、
あなたの会社でも「成長カルテ」を作成してみましょう。
きっと失われがちな職場のコミュニケーションが
復活することでしょう。

 
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株式会社V字経営研究所は、2014年4月に起業した、次世代経営チームの育成を支援するコンサルティング会社です。 「 事業と人財のV字回復するプログラム、あります 」 をスローガンに、企業の最重要課題である増収増益の実現と人財が育つ仕組みづくりを支援します。また、その実践を通じて社長が右腕と頼む次世代経営チームを育てます。次世代経営チームが強くなれば、今日出会ったお客様と、100年後も付き合い続けることができるでしょう。
企業がそのような100年ブランドへと成長することが当社の理想です。

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